生命保険の見直しは気をつけて
平成14度末(平成15年3月末)で、大手生保7社だけでも、まだまだ2165万件の保有がある「定期付終身保険」。
全生保で考えるともっと多くの契約者がいらっしゃいます。
予定利率の高い時期の終身保険契約、終身保険部分が多い定期付終身保険など、保険会社が予定利率の低い新しい商品に見直しをして欲しいと思っていることは、容易に理解ができるでしょう。
逆ざやをおこしている保険商品を何とかしたいはずなのですから。
その見直しの方法はといえば、法案が通ったあと動きがありませんが、「予定利率引き下げ」かまたは「転換」などになります。
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「定期保険特約付終身保険(更新型)」の
びっくりする保険料内訳
保険料の構成(保険料の内訳)
●純保険料
・死亡保険料
・保険料免除の保険料
●付加保険料
・新契約費
・払い込み中の維持費
・払い済み後の維持費
・集金費
このなかの、ちょっと驚きの新契約費に絞って説明をします。
昭和60年ころの予定利率が高かった時期の数値から算出したものがあります。
(資料)
大地一成氏「生命保険販売セミナー商品研究資料」より
予定利率
保険期間10年以下 6.25%
10年~20年以下 6.00%
20年超 5.5% の時期
30歳 男性 保険金額 1000万円
10年更新型 と 30年の全期型 の定期保険
この保険料は更新型が当初10年は月3800円(うち新契約費は900円)
次の10年が月5200円(うち新契約費は900円)
その次の10年が月8800円(うち新契約費は910円)
◆30年の合計 325,200円
全期型は、30年の保険料が月4700円(うち新契約費は450円)
◆30年の合計 162,000円
新契約費とは、新契約の締結、成立に必要な経費で、全期間にわたって徴収するように保険料が計算されています。
更新型でも全期型を募集するのでも特別に費用が変わるとは思えないのですが、保険料の内訳では、更新型は全期型の2倍程度に設定されているという事実があります。