生命保険は自分ためじゃないんだ…… |
間違いだらけの生命保険の常識
生命保険の常識に、「シングルの人は、だれにもお金で迷惑や負担を掛けないから必要ない、医療保険が大切です」という考え方があります。多くのお金の専門家? と呼ばれる人が、ネットや書籍、雑誌で語っています。しかし、これは大きな間違いです。
まず、「シングルの人がだれにもお金で迷惑や負担を掛けない」という見方。この考え方が当てはまるのは、身寄りのない人だけです。親戚も、親も兄弟もいない人にとっては確かにそういえるかもしれません。しかし、現在、日本人の中に親も兄弟もいない天涯孤独の方は何人いるでしょう。ましてや20代ともなれば両親、兄弟が健在の場合が多いではないでしょうか。
家族のいない人にとって生命保険は何の意味もないかもしれません。たしかに誰にも迷惑を掛けないかもしれません。しかし、家族がいたら、親しい人がいたら、愛する人がいたら?
軽く「誰にも迷惑掛けないから不要です」と言い切ってしまう前に人が一人亡くなるまでにどのくらいお金がかかるか深く考えてみる必要があるのではないでしょうか。
保険の必要性を思い込みだけで判断するのは非常に危険です。具体的に考えて見ましょう。
もし20代でがんに罹ってしまったら。がん患者を身内に持ったことがある人なら容易に理解できると思いますが、がんの治療には健康保険の効かない高度な医療技術を必要としたり効果は別として、治癒の可能性のある民間療法も非常に高額です。がんになれば藁をもつかみたいのが心情というものです。
別居して離れた場所に両親が住んでいたら、看病するためにどれだけの交通費が必要でそれは誰が負担するのか考えてみるべきです。