終身医療保険とは
終身医療保険とは、保険期間、すなわち保障が続く期間が一生涯(=終身)の、主に入院時に入院給付金が支払われる保険のことです。入院給付金の日額に対して10倍から20倍、40倍の金額の手術給付金も支払われます(一律20倍という商品も増えてきました)。終身医療保険のメリット
- ほぼ確実に入院給付金が受け取れる
60歳手前で入院を経験する人はごくわずかといえます。もちろん、若いうちから大病を患ったり、大きなけが等で入院する人もいます。しかし実際のところ、高齢になるまでは医療保険の厄介になることは非常に少ないといえます。
- 高齢時の保険料負担が少ない
また、保険料を短期(保険期間より短い期間)で支払えば、高齢時に保険料を負担しなくても医療の保障が得られます。今後、老齢年金の支給が厳しくなることを考えれば安心といえるでしょう。
終身医療保険のデメリット
- インフレになると、給付金の価値が減少
反対に、ここ数年続いているデフレのまま進めば、給付金の価値は上がることになります。
しかしながら、インフレやデフレは現時点では予測にすぎません。これから先、数10年後の未来は誰にもわからないということを念頭に考えるべきです。
- 高齢時にも保険料を負担する
- 受け取る金額が少ない
手術給付金が20倍出たとしても、合計で40万円の受け取りになります。この金額なら貯蓄で十分にカバーできるかもしれません。
- 入院日数の短期化
ガン治療ひとつ見ても、以前は抗がん剤や放射線治療は入院を要するものでした。最近は身体に負担のかからない治療法が確立され、抗がん剤治療や放射線治療は、通院が当たり前になってきているようです。
ガイドの父は6年前にがんで亡くなりました。亡くなった当時入院していた、都内の某大学病院の先生から、手術後意識がまだ戻る前に「積極的な治療はこれ以上は無理です、自宅でも治療可能です。往診にはしかるべき医師を紹介しますので、自宅での療養をお願いします」と言われ、唖然としたことがありました。6年前でこの状況ですから、現在は更に進んでいるでしょう。
こうした現状を踏まえると、入院給付金が必要なくなる日は、そう遠くないかもしれません。
>>定期医療保険、共済の特徴とは? 次のページで解説します。