節約目的ではなく、何のために保険に入るのかが見直しのポイントです。 |
どんな保険に加入していると怖いのですか?
ひとはだれしも、保険に対して、少なからず、イメージを描いています。たとえば、保険証券を確認したわけではないけど、なんとなく「3000万円くらいなら保険からうけとれるのではないか」という思い込みのことです。しかし、このイメージは実際には、現実と程遠い場合があります。具体的に見ていきましょう。当てはまる人は要注意です。ある一定の期間が来ると保障を継続できなくなり小額の保障しか残らない生命保険があります
日本の保険会社に加入中の人に多いタイプです。もし契約後10年以上たって見直しの経験もなく、なおかつ社名が漢字の日本の保険会社で加入中の方は要注意です。対象の保険の名前は「定期保険特約付き終身保険」。この保険は、保険の有効な期間が一生である終身保険をベースに、保険期間10年から15年の特定の期間のみ、数千万円という高額保障の定期保険特約部分がセットされています。定期保険特約は自動的に更新されますが、更新できるのは概ね60歳から65歳まで。この年齢になると、以後残っているのは終身保険だけ。しかも、この終身保険、保険料が高いために保険金額(保障)が100万円から200万円くらいで抑えられています。60歳や65歳で更新がストップしてしまうと受け取れる保険金は100万円、200万円しかないのです。
保険料の8割以上が掛け捨ての保険です。ベースが終身保険なので○○終身保険という名称になっていて見かけ上、貯蓄性の高い終身保険にも見えます。しかいこれが間違いのもと。現実は全く逆ということです。この保険に加入していて、65歳を過ぎてから夫を亡くした方の多くが「何十年も支払ってきた保険料の保険の実際の受取額が100万円から200万円だった」と、がっかりしたのは言うまでもありません。
これも、営業の人任せにして中身については無頓着でほったらかしにしてきたことも原因の一つです。まだ、間に合うかもしれません。心当たりのある人はぜひ自分の契約を見直してみてください。
この保険の見直しのポイントは、終身保険部分が一体いくらあるのか、いくら必要なのかそして、65歳以降の死亡保障はいくら必要なのかを確認してみてください。
自由設計型、アカウント型も要注意
自由設計型、アカウント型の保険もほったらかしにしている人は要注意です。この商品は、前述の定期保険特約付き終身保険の契約を「新しい商品」という言い方で、同じ会社の別の契約である、この商品に切り替えることを目的として作られたものです。この切り替えのことを「転換」といいます。(ハッキリ言います。「転換」は契約者にとって全くメリットがありません。すすめられても、はっきり断りましょう。)
建前上、積立部分と保障部分があり、積立部分で積み立てられたお金を原資に終身保障が買えるというのが前提ですが、積立部分を含めると、保険料のトータル金額が高額になってしまうためか、ほとんどの方の契約に積立部分は非常に少ないか、ないかどちらかのケースが多く、単なる掛け捨ての更新型定期保険となってしまっている場合が多く見受けられます。
繰り返しになりますが、更新型の保険につきものは更新可能年齢があるということです。65歳あたりで、更新できなくなることが前提で加入しなければいけません。しかし、人生60年と言われた一昔前に比べて伸びている平均余命を考えると、死亡保障が70歳前に全くなくなってしまうことについては考えを巡らせる必要があるかもしれません。