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遺言・遺留分・減殺請求これだけわかればあとは簡単 遺産分割は誰が決めるの?(2ページ目)

遺産分割に関して、最近遺言という言葉をよく耳にします。一体世間ではどのくらいの方が遺言を書いているのでしょうか?また、遺言はあった方がよいのでしょうか?あった時の対処法は?

執筆者:天野 隆

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【質問】
次に遺留分という言葉も聞きました。これは何ですか?

【回答】
遺留分とは、被相続人が自分の財産のうち、自由に処分できない一定割合のことを言います。言い換えますと、遺言で書かれていても相続人が相続できる一定の割合のことです。

例えば、相続人が妻と子供2人で、遺言に「財産は全て長男に」と書かれていたとします。この場合、他の相続人の権利が全く無くなるわけで、これはやっぱりいき過ぎだと考えるのです。

遺言がなければ、話し合いで決めます。揉めた場合家庭裁判所は法定相続分で分けることになりますから、平等な関係にあります。

でも、遺言に書かれますと平等ではなくなります。財産の処分の自由と言う事になるでしょうか?

ただ自由すぎても弊害があると言う事で博愛の精神で法定相続分の半分については、遺言に全て長男にと書かれていても取り戻すことができる権利です。

奥さんの法定相続分は1/2ですから、その半分の1/4。次男の遺留分は1/4の半分で1/8となります。

【質問】
それでは遺留分を取り戻すにはどのようにすれば良いのですか?

【回答】
取り戻すことを減殺(げんさい)請求といいます。自分で行うこともできますし、弁護士さんにお願いすることもできます。これは遺留分を取り戻す作業です。それでは何故弁護士さんにお願いするのでしょうか?それは長男さんが減殺請求をされてすぐに「わかった。それでは遺留分相当のものをあげるよ。どれがいい?好きなものをあげるよ」とあさっりいけばいいのですが、実際にはそう簡単にはいきません。結局誰が何を相続するかで揉めてしまうことが多いので、弁護士さんにお願いすることになるわけです。

いかがでしたか?遺産分割は次のように決められていきます。

まずは遺言で決める場合です。子供に格差をつけるのはつらい作業ではありますが、残された相続人がご自分の残した財産のために争わないよう、遺言をお書きになるわけです。率から言うと11%です。遺留分が侵害されて不服がある方は減殺請求をされます。

一般的には相続人間の話し合いによって決めます。遺言がない場合がほとんどですから皆さんで話し合いして決めていきます。率からいうと89%です。

話し合いして、決まらない例外の時だけが家庭裁判所に持ち込まれます。この率はものすごく低いと言えるでしょう。
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