相続・相続税/相続・相続税関連情報

葬儀費用は相続財産から債務控除できるか?

父が亡くなり、私は遺産を相続しました。しかし、債務を引継ぎ、葬式費用も負担しました。これらは、相続財産から控除できるかどうかの区別、さらには実務書にも書いてない実務上難しい問題を解説します。

執筆者:天野 隆

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打合せ
相続財産から控除できる債務は?
Q.父が亡くなり、私は遺産を相続しました。しかし、債務を引継ぎ、葬式費用も負担しました。これらは、相続財産から控除できると聞いています。どういったものが控除できるのか教えてください。

A.相続税は、正味財産に課税されます。従って、財産からは債務を控除します。ただし、債務控除には一定のルールがありますので確認をしましょう。

相続財産から控除できる債務

相続財産から控除できる債務は次の通りです。
■債務
・被相続人が死亡したときにあった債務で確実と認められるもの
例えば、銀行などからの借入金、預かり敷金 未払い医療費など

・被相続人が負担すべきであった税金※
例えば、未納の所得税や固定資産税など(ただし、相続人の責任による延滞税や加算税などのペナルティを除く)。
※相続時精算課税適用者が死亡したことにより、その相続人が承継した相続税の納税に係る義務は除く。

■葬儀費用
後述します。

控除対象とならない債務等

被相続人が生前に購入したお墓などの非課税財産に係る未払金は、債務控除できません。また、保証債務は、相続開始時点で債務となっていないため控除を受けられません。

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