基本は頭金をたくさん準備すること

金利が上がるなら、頭金を貯めるより、いますぐ買ったほうがトク?
近い将来の住宅取得へ向けて頭金を貯めている人のうち、意外と多くの人が次のような疑問を持ったことがあるのではないでしょうか。

その疑問とは、

「コツコツ頭金を貯めていくより、いますぐ買ってローンを返していくほうがトクなのではないか?」

というものです。

やはり、賃貸住まいにおける家賃はドブに捨てるようなもので、住宅購入後のローンの返済は自分の資産になっていくものというイメージを多くの人が持っているからでしょうか。

しかし、基本的には、住宅ローンの利息の負担の重さや、貯蓄グセのある家計にしておく必要性の高さなどから、安全な資金計画のためにはできる限り多くの頭金を準備してから住宅を購入すべきです。このような基本的な話は、以前にも触れていますので、以下の記事をご参照ください。

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金利が上昇し続けるなら早めに買うべき?

ところが、金利が持続的に上昇するような流れになると、このような基本的な考え方も、少しは見直しが必要になります。金利が上がる前に長期固定タイプの住宅ローンを組んでしまったほうが、頭金が貯まるまで待つよりも、トクになる可能性が高まってくるためです。

では、いますぐ3000万円を借りて住宅を購入する場合と、あと1年頭金を貯めてから住宅を購入する場合では、どの程度総返済額が違ってくるのか。

仮に、いま3000万円を、長期固定タイプの金利3%(全期間固定)、30年返済(ボーナス返済なし)で借りたとすると、総返済額は約4553万円になります。

一方、今後1年間で頭金を100万円余分に準備できたとして、借入金額は2900万円、返済期間は返済終了時期をいますぐ買った場合と同じにするため、29年とし、金利は1%上がっていたという前提で年4%(全期間固定)とすると、総返済額は約4904万円にもなります。頭金を余分に100万円準備することも考慮すれば、今後30年間の総支払額は約5004万円になる計算です。

いますぐ3000万円借りる場合との差額は、約451万円にもなります。

ここまで総返済額が違ってくるなら、コツコツと頭金を貯めるよりも早く買ってしまったほうがトクかもしれません。ただし、1年後の借入金利が4%まで上昇しているという前提の基で計算した結果に過ぎないので注意が必要です。

とにかく、今後、金利上昇はまだまだ続くと思っている人で、すでにある程度の住宅購入の準備が進んでおり、安全な資金計画を立てることができる人は、早めに買ってしまうのもひとつの方法だということがいえそうです。

逆に、安全な資金計画が立てられていない人は、どんなに先行きの金利上昇の可能性が高くても、急ぐことはおすすめしません。金利や住宅価格などの外部環境よりも、家計の状態を見極めることのほうが重要だからです。
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