個人年金/個人年金保険の選び方

外貨建て個人年金のメリット・デメリット(2ページ目)

公的な年金制度に対する不安が高まる中、利回りの高い外貨建ての個人年金保険が注目されています。今回は、外貨建て個人年金のメリット・デメリットを紹介します

國場 弥生

執筆者:國場 弥生

外貨預金・外貨MMFガイド

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外貨建て個人年金のメリットは?

外貨建て個人年金の魅力のひとつは、やはり高い利回りにあります。特に長期間運用する際には、わずかな利回り差でも、受取額に与える影響は大きなものです。

海外ロングステイや豪華客船での世界旅行など、外貨が必要なライフイベントを計画している場合にも、外貨建ての個人年金は強い味方に。また、分散投資をしていることにもなるので、将来の円安やインフレへの備えとしても有効です。

さらに、これは外貨建てに限らずですが、「終身年金」ならば、生きている限りずっと年金を受け取ることができるので、長生きすればするほどお金がかかってしまうという「長生きのリスク」に対処するのにも向いています。

外貨建て個人年金のデメリットは?

あらかじめ決められた利率で運用される外貨建て個人年金の場合、外貨ベースの受取額は確定していても、それを改めて日本円で受け取るとなると、ちょっと話が変わってきます。為替レートの影響で年金額が変動することになり、元本割れの可能性もあります。

決まった年金額を確実に用意したい人には向かない、という点は理解しておきましょう。

また、加入時や解約時、保有中に発生するコストも気になります。保険料を円から外貨へ交換したり、年金を外貨から円に交換するために必要な為替手数料や、契約の維持管理のための費用、年金を管理するための費用などのほか、途中で解約する場合には経過した年数に応じた解約控除など、さまざまなコストが発生します。

保険という機能を備えている以上、単に預金や債券を保有する場合よりもコストは大きくなりがちです。

「じぶん年金」を作る方法は他にもいろいろとある

個人年金は、「じぶん年金」を作るという目的のために、分かりやすさや使い勝手などいろいろ工夫が施された便利な商品です。ただし、「年金」や「保険」という名前はついていなくても、例えばアメリカやヨーロッパの割引国債を購入したり、株式やETFなどを活用したりして「じぶん年金」を作ることも可能。手間はかかりますが、その分コストを抑えることができます。

大切なのは、商品の枠にとらわれずに比較してみること。どんな投資法にもメリットとデメリットの両面があるので、自分の知識や経験、性格に合ったものを選ぶようにしたいですね。
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