過去の日本株はアメリカ人からはボロ株と考えられていた
過去の日本株とアメリカ人の関係は、現在の中国株と日本人の関係に似ている!? |
ところが視点を国内から海外に向けると事情がかなり変わってきます。当時のアメリカの平均的な収入は日本の6.7倍程度だったといいますから、アメリカ人の投資家からみれば、当時の13万8000円は今の32万円程度であり、本気で買う気になれば、将来性豊かなソニー株を買えていたわけです。
しかし当時、アメリカ人にとって日本株はこの先どうなるかもわからない、とても不安で手の出せない株だったはずです。その証拠に彼らは当時の日本株を【ペニーストック】(1ドル以下のとても安い株。日本で言えばボロ株)と呼んでいたそうです。でも、多くの人が目を向けない、その日本株に投資をしていれば、平均221倍の成果をあげられたわけです。
開発途上国に昭和30~40年代の日本あり!
では、これからソニー株を買って1万9000倍になるでしょうか? もちろん断定は出来ませんが、既にソニーは大企業ですから、可能性が非常に低いのは想像に難くないと思います。もちろん、ソニーだけでなく、日本の業種的に安心して持っていられるような基幹企業は既に大企業になってしまっており、これから数万倍になるような大成長は期待しにくいとおもいます。しかし、視点をちょっと変えるだけで、過去の日本株を買ってずっと持っていたのと同じような成果を得ることができます。具体的にはどうすればいいのかというと、昭和30~40年代の日本と同じような状況にある開発途上国の株を今買って、ずっと持っていることです。GDPが年間7~9%も上昇しているような中国やインドであれば、過去の日本と同じような株価の上昇が期待できます。
たとえば、中国やインドでは、乗用車の普及率が数%にすぎません。そして今、日本の昭和30~40年代で起こったような爆発的なマイカーブームが起ころうとしています。もしもそうなれば、過去のトヨタやホンダが大きく成長したように、中国の自動車メーカーも成長していくはずです。また、自動車が走る高速道路や橋だってたくさん必要になりますから、それらを建設したり、運営する会社はうんと儲かりますよね。
つまり、中国株やインド株を買うということは、昭和30年代、40年代の日本の株を買うのと同じようなことだと言えるのではないでしょうか。