温泉/東海の温泉

浅間温泉と美ヶ原温泉と岐阜の野湯(2ページ目)

浅間温泉の掛け流し共同湯と美ヶ原温泉の老舗宿。さらに塩沢の炭酸の多い野湯のレポート

執筆者:郡司 勇


 

3 入山辺温泉  霞山荘   廃業(再訪) 


10年ほど前は入浴のみ不可で、玉砕した。今回行ってみると廃業して9年経っていた。明日より解体工事の着工で不思議なことに最後の姿をみることができきた。14.4度 PH5.9 Fe 11.1mg CO2 1557mgの炭酸鉄鉱泉 さぞかし真っ赤な湯であったことであろう。

入山辺1
文化財クラスの外観









木造3階建ての立派な建築で過去には天皇陛下も宿泊された由緒ある宿である。廃業して解体工事の寸前であった。浴室に行くと分析表がまだ掲示されており、14.4度の含鉄、炭酸―重炭酸土類泉であった。Na 154 Ca 481 Mg 97 Fe 11.1 SO4 651 HCO3 1472 CO2 1557 総計4625という個性溢れる分析となっていた。これであれば赤褐色で炭酸味で重曹渋味があり、炭酸臭と金気臭のよい物であったと思われる。天皇の泊まった部屋も見学したが立派な日本建築で解体が非常に残念である。


 4 塩沢温泉  元湯露天風呂  

 渓流沿いの無料開放温泉 間欠源泉の口より掛け流し、ヌル湯 匂いを嗅ぐと炭酸の刺激でガツンとやられた。析出物多め、緑褐色濁り、重曹少塩炭酸味、炭酸刺激臭+鉱物重曹臭 なかなか良い泉質。好きなタイプである。 


 
塩沢1
川沿いの野湯








以前、夜に立ち寄ったときは真っ暗闇で入浴できなかったので、松本から遠路野麦峠を越えて、岐阜県の塩沢温泉露天風呂に行った。

塩沢2
析出物の多い源泉









宿の施設がある七峰館では炭酸分と食塩重曹泉の良くわかる良い物であっただけに楽しみにしていた。無料開放の露天風呂が綺麗な渓谷沿いに突如として存在しており、周囲は析出物でうろこ状になっている

塩沢3
緑褐色に濁った湯









5メートル×3メートルほどの浴槽に対岸の源泉から湯が引かれ入れ放しになっている。含炭酸食塩重炭酸土類泉または含炭酸食塩土類重曹泉だと思われ、湯口からは間欠的に湯が出ている。同時に炭酸も気化しており、鼻を近づけると炭酸刺激臭でツーンとした。

塩沢4
美しい析出物の存在感









温泉は緑褐色に濁り、重曹味+少塩味+炭酸清涼味、鉱物重曹臭+炭酸刺激臭と観察した。38度ほどの源泉なので浴槽は35度ほどのヌル湯になっている。しかし析出物の多い好きなタイプの泉質、周囲の景観なども含め高い評価とした。

塩沢5
塩沢温泉全景













※この記事に書かれている情報は2004年8月時点のものです。ご利用の際には最新情報をご確認ください。


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