ガーデニング・園芸/ガーデニング関連情報

何れ菖蒲か杜若、見分けるポイントは?!

端午の節句には「しょうぶ湯」に…でもこれってこの時期に見かける菖蒲の花と同じ植物?あやめと杜若(かきつばた)ってどう見分けるの?今回はそんな疑問にお答えします!

この記事の担当ガイド

花と緑のある暮しを楽しむ、ガーデニングライフのプロパゲーター

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
鯉のぼり
端午の節句には菖蒲湯に入り、子どもの健康と武運を願った

端午の節句と菖蒲

五月五日の端午の節句にはショウブの葉を湯船に浮かべる「菖蒲湯」に入るのが慣わしですが、このショウブ(Acorus calamus)はサトイモ科の植物で、花もガマ(蒲)の穂のような形状です。
漢方薬にも使用されるショウブは、根茎に芳香があり古くから邪気を祓うものとされていました。
また尚武(ショウブ:武道・軍事などを大切なものと考えること)や勝負とかけて、特に武家社会では縁起物とされました。
このショウブ、漢字では菖蒲と書きますが、菖蒲は「ショウブ」の他に「アヤメ」とも読む漢字です。
ですからこの記事のタイトルは「いずれアヤメかカキツバタ~」で、「いずれショウブか~」ではありません
どうもこの「菖蒲」という字が、様々な混乱を呼んでいる原因のようですね。

ショウブ
Botanical Gaedenより、ショウブ
撮影:青木繁伸(群馬県前橋市)氏

混同されやすい菖蒲

菖蒲とだけ書くと、菖蒲(ショウブ)のことか、菖蒲(アヤメ)なのか、はたまた花菖蒲(ハナショウブ)なのかわからないですね。
また花を見せられても、パッと見分けがつくのは菖蒲湯に入れるショウブだけでしょう。
ショウブは前述の通りサトイモ科の植物で、アヤメ科のような華やかな花を咲かせるわけではありませんから、見分けがつきます。
花が咲いていない状態では葉の形状がハナショウブなどと似ているのでわかりにくいのですが、ショウブには独特の芳香があるので葉っぱを少しちぎって香りを確認する方法もあります。

ショウブ以外はアヤメもハナショウブもアヤメ科の植物で、これに同じくアヤメ科の杜若(カキツバタ)が加わると、まさに「何れアヤメか」となってしまいます。
※「何れ菖蒲か杜若」の意味は、アヤメとカキツバタが見分けにくいように物の区別の付けがたい様子のことで、そこからいずれ劣らぬ美しさを例える意味にも使われます。

ややこしいことに、ショウブはかつて、アヤメ、アヤメ草とも呼ばれていました。
また、花の美しいハナショウブをたくさん植え、ハナを省略して「ショウブ園」と称して公開しているところもあります。
これらの事柄が相まって、ますます混同されやすいものになってしまったようです。

アヤメの網目模様
アヤメ独特の網目模様

アヤメ類の名前の由来

アヤメやカキツバタの見分け方の前に、それぞれの名前の由来を見てみましょう。
  • アヤメ(菖蒲、文目、綾目)
    古くはショウブと区別しハナアヤメと呼ばれていましたが、いつしか「ハナ」が省略されてしまったようです。
    語源は、剣状の細い葉が並列している様子が文目(あやめ)模様のように見えたからという説や、花弁の元にある網目状の模様から文目or綾目と言う名がついたと言う説、節供の儀式に登場する漢女(あやめ)からという説などがあります。
  • ハナショウブ(花菖蒲)
    元はノハナショウブ、菖蒲に似た葉をもち美しい花を咲かせるところからきました。
    現在の市場に出回っている美しいハナショウブは、ノハナショウブを品種改良してできたものです。
  • カキツバタ(杜若、燕子花)
    昔、この花からとった青紫の汁で布を染めていたことから「書き付け花」と呼ばれ、それが訛って「カキツバタ」になったと言われています。
    「燕子花(かきつばた)」は、花の姿が飛んでいるツバメのように見えたことからきています。
次ページでは、アヤメ類の見分け方についてお話します>>次ページへ

更新日:2006年04月20日

あわせて読みたい

    この記事を読んで良かったですか?

    良かった

    2

    この記事を共有する