防災/防災関連情報

地震に備えよう、非常持ち出し袋のススメ

地震・災害の備えにお役立ちの『非常持ち出し袋』。苦しい時に、自分と家族を守ってくれます。ただし、一つだけ欠点があります。当然ですが、事前に用意していなければ助けてくれないという事…。

執筆者:荒井 健一

防災用語辞典 Topは行>非常持ち出し袋
非常持ち出し袋
非常持ち出し袋。
この言葉を聞いたことがない人は、多分いないでしょう。

では、一体これは何をするモノなのでしょうか?

ほとんどの人が、
「地震のときに持って逃げるモノ。」
と、答えるでしょう。

聞くまでもありませんね。
そうです。地震や台風、大津波などの自然災害に備えて、避難する時と、避難した後に、自分と家族の命をつなげる、サバイバルグッズです。

ところが、日本各地で大地震の危険性が呼びかけられているというのに、いまだに非常持ち出し袋の備蓄率は、それほど高くはありません。

何故なのでしょう?
最近は、宮城県での地震などの影響で、防災グッズの売れ行きは好調のようですが、皆さんはもう備えていますか?すでに、非常持ち出し袋を用意している人も、まだ準備していないという人も、是非教えてください!!

ボタン『非常持ち出し袋? そんなの用意してねーょ。。』

皆さんは、こんな言葉↑を言った覚えはないでしょうか?
言いにくいのですが…ワタクシ、実はあるんです。

たしか、高校生くらいの頃。
某訓練の時だったかと思いますが、今はもちろん用意しています。

ただ、今になって思えば、それなりに理由はありました。その頃よく言われていたのですが、非常持ち出し袋の重さの目安として、

成人男性なら15キロ
女性なら10キロ

と、なっていたのです。

たまねぎイメージ 15キロといったら…。

 タマネギ70個でも足りない重さ。
 ノートパソコンならば2Kgのモノでも7台

 平均的な大きさのスイカでも、3個くらい。スイカイメージ
 300ページ前後の文庫本では、100冊近く…。

ちょっと重すぎないでしょうか?

「そんなに重い荷物を持って、瓦礫の中を進むなんて無理だろ?だったら、何にも用意しない方が気楽でいいじゃん

と、解釈してしまったのです。う~ん、本当に反省しています。
が、この話をしてみると、意外に多くの人が私と同じような理由で用意をしていない事がわかりました。

用意しているという方からも、「この重さの目安には惑わされた。」「15Kgないと、非常持ち出し袋とは言えない?」という質問・意見がちらほらと聞こえてきました。

ボタン15キロは目安と考えよう!

警察・消防・自治体などは、この非常持ち出し袋の重さの表記には悩まされたと思います。必要だと思われるモノを、すべて列挙していったら、とてもじゃないけれど15キロなんかでは収まりません。

水その代表的なものが【水】。
成人した大人が必要とする水は、一人2~3リットル。
例えば4人家族なら、水だけで10キロ前後になってしまいます。これを、ライフラインが復旧するまでの3日分用意するとなると、その3倍。常識的な重さでは無くなってしまいますね。



ボタン重さの上限を決めるのは自分

一人一人が別々に非常持ち出し袋を用意したとしても、かなりの負担でしょう。しかし、被災地で一番困ったモノは、やっぱり【水】。食べてもストレスを感じることがないくらいのレベルの非常食は、ほとんどが水を必要とします。
しかし、だからといって書かないわけにはいきません。「おまえらが言ってくれないから用意しなかったんだ!」と、文句が来るのも嫌だろうし、避難訓練や講習会でも、言葉が限られてきてしまいます。

だから、「こんなに用意するモノがありますが、重すぎると避難に支障が出ます。自分でチョイスしてください。」と、上限を定めたのでしょう。

ボタンでは、どの位の重さにすればいいのか?

大地震や水害、津波警報が出た時などの緊急避難は、一刻を争う事態です。そのような時には、小さな子供のいるご家庭では子供を抱えることになるでしょうし、体の不自由な方や、ご病気の方がいるご家庭では、介助が必要となり、器具や薬を持ち出すことが最優先となるかもしれません。

そうでない方でも、「絶対にこれだけは持ち出したい!」という物があるでしょう。やはり、事前に備えてある非常持ち出し袋の他に、上記のようなものを持ち出すことを考えてみると、片手で持ち上がる程度の重さにとどめるのがベストです(あくまでも私の考えですが…)。

下記に、被災経験のある方々から頂いた、「その時」欲しかったモノなどをチェックシートにして用意しました。

チェックシート被災した『その時』欲しかったモノ

チェックシート家族の為のサバイバルバック!備えのススメ Part2

オススメ!その他にも、あまり多くの方々による意見ではありませんが、【地図】【方位磁石】【子供のおもちゃ】【好きな小説】【携帯ゲーム】【精神安定剤】【使い捨てカイロ】【アイマスク】【折り畳み椅子】【ペット用品】【ガス漏れ検知器】【サランラップ】【アルミホイル】などなど、いろいろな用品が、災害備蓄品として備えておきたいという事でした。

どれも、実際に災害現場で「使用した」「欲しかった」ものばかりですので、『これは良い!』と、思ったモノがあれば、皆様のお家で用意している『非常持ち出し袋』に加えてみてはいかがでしょうか?

また、まだ用意していないという方は、是非とも参考にして頂きたいと思います。

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