XEL-1の驚愕の画質は
我が家にセンセーションを巻き起こした
XEL-1はディスプレイとスタンドの2ピース構成。他に薄型リモコン、ACアダプター、端子カバー他が付属する |
さあ、ガイド宅に届いたXEL-1を箱から取り出しましょう。
PS3のようにキレイにデザインされた外箱を開くと、電源部やリモコンの入った上箱が現れ、それを取り出すとカバーを被ったXEL-1が姿を覗かせます。最初からディスプレイ/スタンド一体型なので、面倒な組立や接続の手間はありません。取り出してみると外観に反してスタンド部が堅牢で意外に重い(2.0kg)のです。
リビングのテーブルに置いてみると、ディスプレイ部は上下に角度調整できますが、左右の角度調整はできません。早速、BSデジタルを5C同軸ケーブルで、PS3をHDMIで接続しました。どんな画を出してくれるのでしょう。胸の高鳴る瞬間です。
BSiのハイビジョンプログラムから女優の深田恭子さんの姿が最初に映し出されました。この瞬間、ガイドは我を忘れて思わず声を上げていました。
「うおっ、キレイ!」
ガイドの奇声を聞いてソファに腰掛けていた家内が遠くからXEL-1の画面を見て、
「うわっ、キレイ!」
遠目でもはっきり判るほど、その映像は凄まじい鮮やかさ、美しさです。黒が深々と沈み込み、テレビのオンエアプログラムからでもコントラストの高さがピンピン伝わります。
表示解像度はVGA並みの960×540ですが、自然な鮮鋭感があって、深田恭子さんのブルーのセーターの下の体の丸みが手でなぞっているようにリアル。そして、決定打は発色の鮮やかさ。動くカラースライドを透過光で見ているような、テレビの枠を超えた豊かな色数が11V型の画面の中にギュッと押し合いへし合いしています。
「これでゲームをやってみたい。」という家内のリクエストを優先して、『ファイナルファンタジー12』をPS3でプレイしました。PS2用ソフトですが、アナログ映像入力に対応していないので、PS2の接続はできません。
その『ファイナルファンタジー12』の映像がまた凄い。キャラクターのリアルな描写、クリスタルの青い輝きのまぶしいこと。「ゲームは大画面が必ずしもプレイしやすいわけでないし、このテレビでプレイしたら、他のテレビには戻れなくなる」という家内の感想でした。
次にPS3で「ハリーポッター」シリーズ最新作『ハリーポッターと不死鳥の騎士団』のブルーレイディスクを再生しました。
日常、50V型のプラズマテレビと120インチスクリーンで映像をモニターしているガイドですが、わずか11V型のXEL-1の画面には、「大きさイコール力」を覆して眼を釘付けにする力があります。
イギリスを舞台にしたシックな映像がハリーポッターシリーズの魅力ですが、テレビの映像を見ているというより、絵本を開いたら画が魔法の力で動き出したような立体感と奥行き感があるのです。S-Forceサラウンドをオンにすると、サウンドシステムの力を借りなくても、小さな劇場を覗き込んでいるかのような新鮮な臨場感があります。
ただし、デフォールトの設定はやや鮮鋭感と色の鮮やかさを強調しているきらいがありました。ここでメニューを開いて「カスタム」モードで映像調整を行ってみました。その調整値が下記です。
また、ややシアン(青)が視覚上突出する傾向があります。それは、色かぶりするという意味でなく、RGB毎に有機層の膜圧を異にし、さらにカラーフィルターを組み合わせる有機ELのシアンの発色に慣れていないせいか、サイズによるものかもしれません。
■ガイドの調整値
映像モード:カスタム
ピクチャー:40
明るさ:50
色の濃さ:48
色合い:標準
色温度:低2
シャープネス:2
ノイズリダクション:切
MPEG NR:きり
黒補正:切
ガンマ補正:切
クリアホワイト:切
カラースペース:ノーマル
次ページでは、XEL-1の凄さをスペックから見てみます。