通夜・葬式の弔問マナー/弔電・供花・供物

意外と知らない、弔電の基礎知識

最近出番が少なくなった電報ですが、事情があって通夜・葬儀に参列できない場合には弔電(ちょうでん)を打つという習慣はまだあります。弔電とはそもそもどんなものか、電話やインターネットを使った弔電の送り方・基礎知識についてまとめてみました。

吉川 美津子

執筆者:吉川 美津子

葬儀・葬式・お墓ガイド

弔電(ちょうでん)の基礎知識・送り方

通夜・葬儀に参加できないときに打つ「弔電」。意外と知らない弔電の基礎知識、送り方について解説します。

【INDEX】

弔電とは

昔と違って通信手段が整っている現代では、弔電は本来の意味からはずれ「形式的なもの」になっています。しかし基本的なマナーはおさえておきたいですね。
昔と違って通信手段が整っている現代では、弔電は本来の意味からはずれ「形式的なもの」になっています。しかし、基本的なマナーはおさえておきたいですね。
弔電とは、本来事情があって通夜や告別式に参列できないときに、喪主や親戚に対して弔意を表す電報を送ることです。

ですから遅くても告別式に間に合うように手配するのがベストです。

電話で弔電を送る場合

電話で弔電を打つ場合は、NTTの115番に電話をすればOKですが、受付時間が午前8時~午後10時に限定されているので注意が必要です。

料金は台紙の種類と文字数によって異なり、だいたい1500円~5000円が一般的な費用となります。

【弔電の手順】
  1. あらかじめ文章を考えておきます。NTTの文例(下記参照)の一部の言葉を入れ替えて利用することもできます。
  2. 弔電の送り先の住所、名前を調べておきます。最近は自宅で葬儀が行われないケースが多いので、通常は通夜・葬儀が行われる斎場・式場宛に送ります。
  3. 局番なしの「115」に電話します。
  4. オペレーターが出たら、自分の電話番号と名前を告げ、送り先の住所と名前を告げます。
  5. 台紙を選びます。
  6. 電報に記す文章をゆっくり読みます。NTTの文例を使用する場合は、文例番号を告げます。
  7. 送り主の名前を入れる場合は、名前(会社名、役職など)を告げます。
  8. オペレーターが復唱するので確認をします。
  9. 最後にオペレーターが文字数と料金の案内をしますので、確認します。


【NTT弔電の文例の中でも特によく使用されるもの】
  • 7501:ご逝去の報に接し、心からお悔やみ申し上げます。(23文字)
  • 7502:ご逝去の報に接し、心から哀悼の意を捧げます。(22文字)
  • 7511:○○様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。(26文字)
  • 7512:○○様のご逝去を悼み、ご冥福をお祈りいたします。(25文字)
  • 7513:○○様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心からご冥福をお祈り申し上げます。(46文字)
  • 7522:ご尊父様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。(48文字)
オペレーターの指示に従えば、誰でも簡単に弔電を送ることはできますが、昔と違って今は全部がカタカナというわけではありませんので、先方の住所や名前などをくれぐれも間違えないように注意しましょう。

弔電でよく使われる敬称

故人の呼び方(敬称)は、送り先の相手との続柄によって変わります。
  • 父:ご尊父様
  • 母:ご母堂様
  • 夫:ご主人様
  • 妻:ご令室様
  • 妻の父:ご岳父様
  • 妻の母:ご岳母様
  • 息子:ご子息(様)、ご令息(様)
  • 娘:ご息女(様)、ご令嬢(様)
  • 兄:兄上様、ご令兄様
  • 姉:姉上様、ご令姉様
  • 弟:ご令弟様
  • 妹:ご令妹様
  • 家族:ご家族様

最近では、故人の名前をそのまま「〇〇様のご逝去の報に接し…」と故人名をそのまま文中に入れるケースも増えています。
※「ご」と「様」両方表記の二重敬語ではありますが、慣例として使用されている傾向があります。

弔電のNGワード、忌み言葉は?

「重ね重ね」「かえすがえす」など同じ言葉を重ねたものや、「死」「苦」から転じて「四」「九」など、死を連想させるような言葉は避けたほうが良いとされていますが、あまり気にしすぎる必要はありません。

弔電の場合、「天国」「神様」といった言葉には要注意です。「天国」はキリスト教等で使用される言葉なので、仏教や神道では使いません。

「神様」はキリスト教だけでなく神道でも使用されますが、日本の葬儀の8割は仏教葬儀なので、「浄土」「仏」といった言葉に置き換えるか、宗教色のない形に変えたほうが無難です(「神様」は許容範囲内とするケースもあります)。

弔電は、葬儀・告別式の際にが披露(代読)されることがあります。言葉が不適切なために省略されてしまうことがないよう注意を払いたいものです。

 
 

インターネットからも簡単、NTTの弔電サービス

電話ではなく、NTTのサイトを経由して申込をする場合は24時間受付可能。電話でオペレーターに口頭で告げるより、住所や名前などの間違いがないという点でも利用価値大です。

いずれもクレジットカードでの支払い可、電話料金合算での支払い可です。


次ページは郵便局のレタックスを利用する場合、その他の弔電サービス業者をご紹介。インターネットで気軽に送れる割安サービスもあります。

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