世界遺産/未来の世界遺産

未来の世界遺産3 ウユニ塩湖(2ページ目)

世界にはたったひと目で衝撃を受ける景色がいくつかあるが、これ以上の場所はない! 純白の塩湖に温泉、ピンクのフラミンゴ、サボテンの島……「未来の世界遺産」Vol.3はボリビアはウユニ塩湖の奇観を紹介する!!

長谷川 大

執筆者:長谷川 大

世界遺産ガイド

ウユニ塩湖ができるまで

ラグーナ・ブランカ

標高5,000m近くの高所にあるラグーナ・ブランカ。ウユニ塩湖からアンデス山脈にかけて、フラミンゴが群生する湖や奇岩群、間欠泉、温泉地帯等々、絶景スポットが数多く存在する

標高3,700mに位置するウユニ塩湖はアンデス山脈に位置するが、アンデスはもともと海底が隆起することによってできた山脈だ。

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ツアーでは4WDに乗って地平線の彼方まで続く塩湖を突き抜ける。©牧哲雄 ※写真はクリックで拡大
土中には大量の塩分を含んでいて、山に降り注いだ雨や雪解け水は塩を含んで流れ出る。

そのまま川となって海に注いだり、深い谷に落ち込んで湖になるのが普通だが、ウユニ塩湖には南北約100km・東西約300kmという広大な平地があった。アンデス山中から注ぎ出す水はそのまま大地に溜まり、乾季になると水分はほとんど蒸発して深い湖になることもなかった。水中に溶けた塩分は乾燥すると塩となって堆積し、毎年これを繰り返してこの奇観ができあがった。

日本でも大きなスーパーでは最近様々な種類の塩を売るようになったが、時おりウユニ塩湖の塩も見かける。塩湖のすぐそばにあるプラカヨの銀山が閉山して以来、ウユニの町は観光と塩で成立している。

 

ウユニ塩湖からアンデス山脈にかけての奇観群

アンデス山脈とラグーナ・コロラダ

アンデス山脈とラグーナ・コロラダ。空は宇宙を透かして青黒い

ウユニ塩湖からアンデス山脈を登ると景色はさらにダイナミックに変わる。

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ウユニ塩湖の塩はプレ・インカの時代から取り引きされていた。最近は日本でも見かける。©牧哲雄 ※写真はクリックで拡大
たとえばラグーナ・コロラダ。溶け出した鉱物のせいか、湖が赤い。チリ国境近くのラグーナ・ブランカはまっ白だ。また、この辺りにはフラミンゴが多く、点在する湖がフラミンゴのおかげでピンクに染まる。フラミンゴはアフリカのものと思っていたからビックリだ。

この辺りは温泉も豊富で、フラミンゴの湖を見ながら温泉に浸かるなんてこともできる。ただ、日本人と違って現地の人々もツアーに多い西洋人も熱い湯が苦手らしく、いつも温泉はぬるかった。

 

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イスラ・デ・ペスカドから見たウユニ塩湖の奇妙な景色。©牧哲雄 ※写真はクリックで拡大
蒸気が数十メートルも噴き出す間欠泉や奇岩群などもあり、また森林限界を越えているためサボテンの群生地なども見ることができる。

ただ、最高到達点は5,000mを超え、冬の気温はマイナス20度を下回ることもある。

暫定遺産プラカヨとオススメの旅ルートは次のページへ。

 


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