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国立科学博物館へ、青いバラを見に行こう!(2ページ目)

現在、国立科学博物館で、「特別展 花 FLOWER ~太古の花から青いバラまで~」が、開催されています。ここでは、話題の「青いバラ」の実物と、その最新技術が展示されています。

小島 理恵

執筆者:小島 理恵

家庭菜園ガイド


青いバラの開発者に直撃!

「最新の科学研究結果」のコーナーでは、話題の「青いバラ」が展示されています。英語で「blue rose」といえば、「不可能・ありえないこと」の代名詞となっているくらい、古くから、バラに青い品種はないということが、世界共通の認識となっています。それを、遺伝子組み換えの技術を使って可能にしたのが、日本のサントリーとオーストラリアのフロリジン社との共同プロジェクトでした。

その技術は、簡単に説明すると、ピンク系のバラに、パンジーからとった遺伝子を組み込むことで、デルフィニジンという青色色素が合成され、青い色を有するバラが生みだされたというものです。
青いバラ

さて、今回は、「青いバラの研究者」サントリー株式会社 先進コア技術研究所 シニアスペシャリスト 田中良和氏にインタビューをすることができました。

私は、ガーデナーの立場として、最も気になっていたのが、「この花が、一見して害虫や病気に弱そうなイメージに見える」ということ。そして、「直射日光に当たると、色があせてしまわないのか?」ということでした。

青いカーネーション
こちらは、バラよりも先に開発され、発売されている、「青いカーネーション」。
これらの質問に関しては、今はまだ、遺伝子組み換え植物の栽培の認可が下りていないので、自然界に影響を及ぼさない特殊な環境下でしか、栽培できないということで、路地で栽培した場合に起こる様々な問題については、これからの検討課題なのだということでした。

また、個人的な好みとしては、このような色のバラであったら、もう少しとがった、高芯剣弁咲きと呼ばれる形のほうが、カッコいいのではないかと思い、伺ってみたところ、そのような形の品種に、この技術を施せば、高芯剣弁咲きの青いバラを作ることも可能なのだそうです。

香りの抽出方法
花が咲いたままの状態で、香りを抽出する、「ヘッドスペースガス法」。この方法によって、花の香りの新しい効用が発見されたそうです。
いずれにしても、今年中に、栽培の許可を受けることを目標にしているそうで、販売に向けた生産のテストは、その後始まることになるわけですから、この青いバラが、市場に出まわるまでには、まだ、数年かかりそうです。ですから、今、青いバラの実物をご自分の目で見てみたいという方は、この会場に足を運んでみてください。会期中は、毎日、展示されています。

この特別展では、科学的なアプローチで、いつもの暮らしの中で楽しむ花だけではない、様々な花の側面を見たり、感じたりすることができます。
会期は、2007年6月17日(日)までです。

【関連情報】
・「特別展 花 FLOWER ~太古の花から青いバラまで~」
東京 上野の国立科学博物館にて、6月17日(日)まで開催。
※開催概要・イベント情報など、詳しい情報はこちら。「特別展 花」公式ウェブサイト

・新しい花の到着情報など最新情報は、こちらでチェック。「特別展 花」公式ブログ
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