エクステリア

住宅用ポストのデザインの種類と最新傾向

門や玄関まわりに設置されるポスト(郵便受け)。小さなアイテムですが、建物の正面にプランニングされることもあり、住まいの印象を左右することも。各メーカーからは、さまざまなデザインやスタイルの商品が提案されています。ここでは、最近のメーカー商品のデザインの最新傾向をまとめました。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド

埋め込みや壁掛け、ポールタイプなど、さまざまなスタイルが揃う

住宅用のポスト(郵便受け)は多種多様。設置スタイルには、門柱や塀、外壁などに埋め込むタイプ、据え置くタイプ、ポールなどに取り付けるタイプ、壁掛けタイプなどが挙げられます。

表札、インターホン、ポストを備えた幅広の機能ポール。埋め込みだけでなく掛けるタイプのポストなども組み合わせ可能。[ルシアス ウォール02型undefined施工例]undefinedYKK AP http://www.ykkap.co.jp/

表札、インターホン、ポストを備えた幅広の機能ポール。埋め込みだけでなく掛けるタイプのポストなども組み合わせ可能。[ルシアス ウォール02型] YKK AP
 

門柱や塀、外壁などに埋め込タイプは、口金(差込口)の部分だけを出すタイプなどもあり、ドアホンや表札、照明などとコーディネートできる商品も揃っています。塀や外壁などにそのまま取り付けるタイプには、薄型のデザインも多くみられ、表札を兼ねることができる商品もあります。

門柱や塀の上などに取り付けたり、ポール(柱)やスタンドに載せたタイプには、カラフルな色合いの商品から木製タイプまで多くの商品がみられますが、多くみられるのは、機能門柱に組み込むタイプでしょう。商品バリエーションも豊富で、門扉やフェンスなどとコーディネートできるシリーズ商品も増えてきました。

プランニングの際には、エクステリアや使い勝手を考慮して、適するタイプを選ぶことが大切ですが、いずれのスタイルでも、最近のデザインには、いくつかの傾向がみられます。

傾向1 存在感をなくすか、ポイントにするか

最近のデザインの考え方のひとつが、ポストの存在感をどう考えるか、ということ。外まわりに馴染ませて、目立たないようにプランニングするのか、もしくは、外構・外観のポイント、アクセントとして考えるか。住まい全体のプランを考慮して検討することが大切でしょう。

■存在感をなくしてすっきりとした門まわりに

アクシィ2型の部材とデザイナーズパーツを組み合わせ、門袖とファンクションユニットを一体化。縦型のポストがすっきりとおさまる。[ファンクションユニットアクシィ2型undefined施工例(デザイナーズパーツ仕様)undefined使用部材:エクリュアイボリー]undefinedLIXIL undefinedhttp://www.lixil.co.jp/

アクシィ2型の部材とデザイナーズパーツを組み合わせ、門袖とファンクションユニットを一体化。縦型のポストがすっきりとおさまる。[ファンクションユニットアクシィ2型 施工例(デザイナーズパーツ仕様) 使用部材:エクリュアイボリー] LIXIL  

ポストそのものをあまり目立たせないタイプとしては、門柱や塀、外壁などに埋め込むものなどがみられます。口金(差込口)の部分だけを出すタイプであれば、すっきりとおさまるでしょう。機能門柱の中に組み込むことで、存在感を抑えた商品も揃っています。

また、壁掛けタイプの場合でも、薄型であったり直線を生かした形状であったりと、外まわり空間に馴染むような商品も多くみられます。設置する場所にもよりますが、ステンレス色やホワイト色などを選べば、あまり目立つこともないでしょう。

■外まわりのポイントとして用いて印象的に
住まいのアクセントにもなる色鮮やかなカラーバリエーションが揃う。前入れ前出し、前入れ後ろ出しタイプを用意。[ポスティモ ブルー]undefinedYKK AP http://www.ykkap.co.jp/

住まいのアクセントにもなる色鮮やかなカラーバリエーションが揃う。前入れ前出し、前入れ後ろ出しタイプを用意。[ポスティモ ブルー] YKK AP
 

ポストのデザインやカラ―によって、空間のポイントとなるような商品も多くみられます。海外のデザインやアンティークな雰囲気を持つもの、モダンなタイプまでさまざまですが、カラフルな色合いのポストも注目されています。ポスト単体だけでなく、機能門柱でも、アクセントとなるようなデザインがみられます。

傾向2 すっきりモダン&ナチュラルを中心に、ビビットカラーも

従来より、さまざまなイメージを持つポストがみられましたが、特に最近では、直線的なモダンなデザインが多くみられます。モダンな雰囲気の中に、ナチュラルなイメージを取り込んだタイプも増えてきました。

■すっきりとしたシンプルモダン

シャープなイメージのあるスクエアなタイプ、シルバーやブラック色を用いたものなど、シンプルなタイプは多くみられます。口金でも細身で凸凹のないもの、壁掛けタイプでは、四角のすっきりとしたデザインなど商品バリエーションは豊富。どんな外観デザインでもプランニングしやすく、リフォームでも設置しやすいサイズの商品も揃っています。

ポスト、表札、照明、ドアホンをシンプルなデザインにまとめたタイプ。大型郵便物サイズの投函も。[サインポストundefinedユニサス]undefinedパナソニック エコソリューションズundefinedhttp://sumai.panasonic.jp/

ポスト、表札、照明、ドアホンをシンプルなデザインにまとめたタイプ。大型郵便物サイズの投函も。[サインポスト ユニサス] パナソニック エコソリューションズ

■天然木の風合いを用いたナチュラルタイプ
ナチュラルな雰囲気を持つタイプも人気ですが、特に最近の傾向は、シンプルでモダンな雰囲気の中に天然木の風合いを取り入れたデザイン。扉部分に木目調のタイプを揃えた商品も多くみられます。

フラットで奥行きを抑えたデザインとオーク柄の木目がモダンな印象に。タッチパネル式の電子錠を搭載したポスト。[ネクストポストundefinedポール建てタイプundefinedグレイッシュオーク]undefinedLIXIL undefinedhttp://www.lixil.co.jp/

フラットで奥行きを抑えたデザインとオーク柄の木目がモダンな印象に。タッチパネル式の電子錠を搭載したポスト。[ネクストポスト ポール建てタイプ グレイッシュオーク] LIXIL
 

■ビビットなカラーを取り入れた個性的なポスト
注目されているのが、ビビットなカラーを取り入れたタイプでしょう。個性的な色合いで、外まわりのアクセントになるようなデザイン。モダンなタイプからクラシカルなものまで、さまざまな商品が揃っています。

埋込式なので壁からの奥行を抑えた設計。大容量の郵便物が受け取れ、ダイヤル錠で防犯性にも配慮。undefined[サインポスト フェイサス-NFR ダンディライアン色]undefinedパナソニック エコソリューションズundefinedhttp://sumai.panasonic.jp/

埋込式なので壁からの奥行を抑えた設計。大容量の郵便物が受け取れ、ダイヤル錠で防犯性にも配慮。 [サインポスト フェイサス-NFR ダンディライアン色] パナソニック エコソリューションズ 


■エレガントでアンティークな雰囲気を持つデザインも
アルミ鋳物などを用いたアンティークなデザインも、根強い人気があります。欧米の街並みでみられるようなデザインであったり、クラシカルな雰囲気を持つタイプも。ブラックやホワイトを中心に、ポールなどに組み込まれたタイプも揃っています。

ヨーロッパのイメージを表現した門柱。さまざまなデザインのポストを組み合わせることができる。[シャローネ 機能門柱1型]undefined YKK AP http://www.ykkap.co.jp/

ヨーロッパのイメージを表現した門柱。さまざまなデザインのポストを組み合わせることができる。[シャローネ 機能門柱1型]  YKK AP 


傾向3 機能門柱タイプもシンプルなスタイルが充実

新築の際に門まわりに多く取り入れられるのが機能門柱タイプでしょう。特にすっきりとした細めの柱やポールを用いたデザインの商品は豊富にみられます。ポストと表札、インターホンの組み合わせをベースに、照明など組み込めば、敷地やスペースを問わず、プランニングしやすいでしょう。シルバーやブラック色などが揃い、木目調の素材をあわせるなど、門扉やフェンス、カーポートなどとコーディネートできるようなタイプが増えてきています。

シンプルな縦型デザインのサインポスト。あたたかみのある木目調のパネルも特徴。[エントランスポールundefinedアーキッシュポール(LEDタイプ)]undefinedパナソニック エコソリューションズundefinedhttp://sumai.panasonic.jp/

シンプルな縦型デザインのサインポスト。あたたかみのある木目調のパネルも特徴。[エントランスポール アーキッシュポール(LEDタイプ)] パナソニック エコソリューションズ


外観デザイン、門扉やカーポートなども考慮して選ぶ

選ぶ際には、ポスト単体で考えるのではなく、住まいの外観はもちろん門扉やカーポートなどエクステリアまわり建材のデザインを意識して選ぶこと。もちろん、使い勝手や操作性に配慮することが言うまでもありません。

デザインや素材感はカタログではわかりにくいので、必ず実物で確認を。エクステリア商品のショールームは、あまり数が多くはないのが現実ですが、できる限り足を運んで確かめることが大切です。


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