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ダンサーズ・ヒストリー ABT 相原舞(5ページ目)

“世界一ゴージャスなバレエ団”、アメリカン・バレエ・シアターで活躍する相原舞さん。同団へ入団が許された日本人は3人目と、狭き門を突破して正団員入りを叶えた新進気鋭のダンサーです。相原さんが歩んできたバレリーナへの道程とは? ここでは、相原さんのダンサーズ・ヒストリーをご紹介します!

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

バレエガイド


日本人で三人目のABT団員に!

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2012年

早速アメリカに飛んだ相原さん。団員のクラスレッスンに混ざり、プライベートオーディションを受けた。“世界一ゴージャスなバレエ団”だけあり、周りは憧れのスター・ダンサーばかり。
「ダニール・シムキンやジュリアン・マーフィーもいました。レベルも高いし、みんなきれいすぎる。“わー、シムキンだ、一緒にレッスンしてる!”って、オーディションのことを忘れちゃうくらい興奮してましたね(笑)」

しかし、見てもらわねばはじまらないと、前方に陣取りしっかりアピール。審査にあたったのはディレクターとバレエミストレス、オーディションを受けていたのは相原さんだけ。クラスが終わると「良かったよ」と声をかけられた。入団はほぼ確定だ。

ドイツに戻りしばらく後、ディレクターから改めて入団許可のメールが届く。
「本当に嬉しかったです!」

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2013年

2013年12月、日本人として三人目のABTの団員となる。スター揃いのカンパニーではあるが、萎縮することなくすぐに馴染めたという。
「みんなすごくフレンドリーで、わからないことをいろいろ教えてくれたり、とても優しくしてくれました。たぶん、私が子供っぽく見えるからというのもあったと思う。舞台ではメイクで誤魔化してるけど、もともとすごい童顔なんです。23歳なのに、アメリカだと16歳くらいに見られちゃう。年齢を言うと、よくびっくりされます(笑)」

確かに、幼く見られがちな日本人のなかでも素顔は実に若々しく愛らしい。だが、“小柄”が決め手となったという割には、背丈は思いのほかすらりと高い。
「そうなんです、小さくないんです。162cmあるので、日本では普通かちょっと大きいくらい。アメリカではみんな高いから小さく感じるけど、日本に帰ってくると、“あれ、私って実は大きいかも!”って思います(笑)」

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2013年

入団一週間後には早くも『くるみ割り人形』に出演している。初舞台はブルックリンの劇場。花のワルツと雪の精を踊った。
「みんな何年も踊ってるから振付を知ってるけど、私は初めて。家でDVDを繰り返し見たりと、もう必至でした。初日は緊張でばくばく。でも十数回踊るのでだんだん慣れてきて、最後の方は楽しめました。何回も踊ることができるのは、やっぱり日本と違うところですね」
さらに、幸運にも入団後初のツアー先が日本に決定。2014年2月、『マノン』と『くるみ割り人形』でABTのメンバーとして来日を果たしている。

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