バレエ/バレエ観劇の関連情報

テロ・サーリネン『MORPHED』インタビュー!(4ページ目)

北欧フィンランド・コンテンポラリー界の旗手として注目を集めるテロ・サーリネンが、自身のカンパニー テロ・サーリネン・カンパニーを率い待望の初来日を実現! 作曲家エサ=ペッカ・サロネンの3つの楽曲に振付けた『MORPHED-モーフト』を披露し、その世界観を提示します。ここでは、来日を控えたテロ・サーリネンにメールインタビューを敢行! 作品と来日公演への想いをお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

バレエガイド


普段カンパニーではどのような稽古をされていますか? 
特に重視している点はどういったところでしょう。

テロ>私自身がテクニック・クラスやレパートリーを教えています。目的は主に、身体の重みを感じることとバランスとオフバランスを駆使する能力を高めることです。足の感覚を目覚めさせ、全身の機敏さと集中力を養います。それによって、既に身に付けた技術を最大限に発揮するとともに、潜在的な能力を見付け出し、解放し、より豊かにすることを目指しています。

私の動きのスタイルを伝え、さらに発展させるために、クラスでは自分の考案した『アルファベット(基本テクニック)』を教えています。ダンサーたちには、それぞれの身体の内にある尽きることのない可能性を敏感に探りあて、覚醒させることを望んでいます。

技術の面では、足、指、目、皮膚の感覚に重きを置いています。身体の重さを感じること、身体的能力の極限を押し広げること、あらゆる神経の末端を意識することなどです。360度すべてに感覚をめぐらせることで、生命力の息づく確かな存在感を得られますし、技巧も向上します。

究極的には、皮膚さえも好奇心に満ち、敏感に感じ取ることのできる状態を目指しています。それはすべて、フローラ(植物)やファウナ(動物)のように、生物的な活力と驚きに満ちたダンスにつながるのです。

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『MORPHED』 photo Heikki Tuuli




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