フレンチ/東京のビストロ

【閉店】ビストロマルゼン(日本橋)(2ページ目)

【2016年にシェフのご出産準備のために惜しまれつつ閉店】日本橋は小舟町の路地裏にひっそりと煌めくカウンターフレンチ、ビストロマルゼン。能登から届く野菜や肉、魚を自由自在に操る美しきオーナーシェフ、岩田朱理。ホンモノはいつも隠れていることがわかる小さくて強く、そして美しい店だった。

嶋 啓祐

執筆者:嶋 啓祐

フレンチガイド


小さく、強く、美しい魅力がたっぷりのカウンター

能登のサラダはミョウガやアボカドが混じる優しい味わい。里芋の食感が心地よくそれを引き立てるオリジナルドレッシングが特徴だ。
コーンのキッシュは素朴な味わいで、焼きたて感が心地よい。シンプルに旨みが伝わり、なぜかほっとする。
能登

能登サラダにはシャルドネを。

パテは小ぶりながら緻密に時間をかけて仕込まれている。いい意味でがっつり感がなく白ワインのつまみにぴったりはまる。これはぜひ味わってほしい。
追加で頼んだローズマリーが効いた砂肝のコンフィはさらに私にもっとワインを飲めとささやく。
ビストロマルゼン

もう少し厚さが欲しいところだが旨みは凝縮され、味わいは上品だ。

メインは能登鶏のポワレ。軽く煮込まれた野菜が添えられ、鶏のジュを丁寧に絡ませたソースはほんのりと優しい。

ワインリストは可愛いがもっと工夫と充実の余地があるかもしれない。メジャーブランドのワインが並ぶがもっと個性が欲しいか。そこだけ実に惜しい!とはいえ、最近品質向上が著しい能登ワインが楽しめるのはうれしい。
能登

能登の滋味深い味わいが堪能できる。

聞くと能登の魚は私も個人的にお取り寄せしている輪島の魚屋さん、川端鮮魚店だった。そんな偶然に驚き、今回は肉中心だったので次回は能登の魚を目指して再訪を決めたのであった。

小さくて強い店、ビストロマルゼン。さらにそこに「美しさ」が加わる。カウンターに座ればすぐにわかるに違いない。

【2016年閉店】
ビストロマルゼン
東京都中央区日本橋小舟町7-13
東京メトロ日比谷線「人形町駅」 A5番出口 徒歩5分
「三越前駅」 A1番出口 徒歩6分
「日本橋駅」 D2番出口 徒歩7分
地図
営業時間
ディナー:月~金17:30~23:30(CLOSE)
土17:30~22:30(CLOSE)
日祝休
14席(カウンター7席 テーブル7席)
カード可
ビストロマルゼン

何気に楽しいトイレの赤い壁とハッピーワード


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