添加物は全て表示されているわけではない?!
表示をよく見て選びましょう
ただし、栄養強化の目的で使用されるもの、加工助剤、キャリーオーバーに該当する添加物は、表示が免除されています。栄養強化の目的で使用されるものとは、ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類。加工助剤とは、食品の加工の際に添加され、例えばビールの原料水の水質を調整するための炭酸マグネシウムや豆腐を作る際に使う消泡材などのことで、最終的に食品中にごくわずかな量しか残らずその食品に影響を及ぼさないとされるもの。キャリーオーバーとは、食品の原材料の製造又は加工の過程で使用される添加物で、最終的に食品に残っていないか残っていても量が少ないために効果が発揮されないとされるもの。
このように、原材料名に書かれていなくても、加工の過程で使われている添加物はさまざまあります。
【参考引用文献】
※消費者庁 食品添加物表示に関する情報
アレルギー物質は表示がなくても要注意?!
アレルギー物質を含む食品や添加物は、健康被害を未然に防ぐため、それを含むことを表示するよう食品衛生法で義務付けられています。ただし、アレルギー表示対象は27品目あり、そのうち必ず表示する義務があるものは7品目（えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生）です。それ以外の20品目は、可能な限り表示を推奨するもので表示の義務はありません。表示方法は、「原材料名」に（ ）で「～を含む」「～由来」と表示されています。アレルギー物質が含まれることがわかる名称が原材料として記載されている場合は、あらためてアレルギー物質を含む表示はありません。店頭で量り売りされるそうざい、バラ売りのパン、注文を受けてから作る弁当や容器包装の表示面積が30cm2以下のものには表示義務はありません。
子どもの食物アレルギーが増えているというニュースをよく目にします。表示されていないから大丈夫ではなく、表示の義務が無いものも多いので、よく確認することが必要です。
遺伝子組換え食品はゼロではない?!
遺伝子組換え食品を使った商品は、世界的にも広がってきています。日本では、遺伝子組換え食品は、「大豆、とうもろこし、じゃがいも、菜種、綿実、アルファルファ、てん菜、パパイヤ」の8作物とその加工品について販売・流通が認められています。安全性を確保するために食品衛生法で安全性審査を受けていない遺伝子組換え食品の輸入や販売等は禁止し、使用しているものについて表示を義務付けています（H13から）。表示方法は、「遺伝子組換え食品である」、「遺伝子組換え食品を分別していない」などと記載されます。ただし、遺伝子組換え食品が主な原材料（原材料の上位3位以内で、全体の重量の5％以上）でない場合や油やしょう油など組換え遺伝子が加工後に残存しないとされる食品には、表示の義務がありません。
遺伝子組換え食品は、現在一定の条件の中で認められていますが、子供をもつ親御さんには意外と知られていない内容です。
このように、食品表示はいろいろな法律や規制や条件のもとで記載されています。その中には、私達が口にする食品の安全や健康に関わる情報がたくさんふくまれているため、食品表示を知って分かって選ぶことが大切です。そして、正しい選び方を子供に教えることは、大切な食育のひとつです。毎日のお買いものの際に、ぜひ食品表示をよく見てみて下さいね。
【関連サイト】
・消費者庁 食品表示に関するパンフレット・Q&A・ガイドライン等
