世界遺産/インドの世界遺産

デリーのフマユーン廟/インド(4ページ目)

タージマハルは王が亡き妻に贈った愛の墓廟。これに対して、王妃が亡き夫のために築いた墓廟がフマユーン廟だ。そしてまた、フマユーン廟はペルシア美術とインド美術を融合させて生まれたムガル美術のさきがけであり、約100年後に建築されたタージマハルのモデルとなった。今回は王妃ハージ・ベグムがムガル皇帝フマユーンに贈った「エデンの園」、インドの世界遺産「デリーのフマユーン廟」を紹介する。

長谷川 大

執筆者:長谷川 大

世界遺産ガイド

フマユーン廟への道

イサ・カーン廟

正八角形と純白のドームが美しいイサ・カーン廟。フマユーン廟の周囲にはこの廟の他にも数多くの墓廟が建っている ©牧雄彦

■エアー&ツアー情報
「デリーのフマユーン廟」の起点は首都デリー。成田からデリーへはANA、JAL、エア・インディアが直行便を出しているほか、中国や韓国、東南アジア等を経由するさまざまな便がある。格安航空券で7万円前後から。ツアーは5日間10万円ほどからで、こちらも種類は多彩。

■周辺の世界遺産
インドでもっともメジャーなツアーがデリー、ジャイプール、アグラの3都市を巡るいわゆる「ゴールデン・トライアングル」の旅だ。実はこのルート、自力でたどれば9か所もの世界遺産を見ることができる。世界遺産だけでも列挙しておこう。

<デリー起点>
    イサ・カーン・モスク

    イサ・カーン廟に設置されたイサ・カーン・モスク。この廟にはフマユーンの関係者が埋葬されている ©牧雄彦

  • デリーのフマユーン廟
  • デリーのクトゥブ・ミナールとその建造物群
  • レッド・フォートの建造物群
<ジャイプール起点>
  • ジャイプールにあるジャンタール・マンタール
  • ラジャスタンの丘陵城砦群(ここに含まれているアンバー城)
<アグラ起点>
  • タージマハル
  • アグラ城塞
  • ファテープル・シークリー
  • ケオラデオ国立公園

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フマユーン廟のベストシーズン

フマユーン廟の西門

エントランスになっているフマユーン廟の西門。 この手前にイサ・カーン廟がある ©牧哲雄

デリーの夏の平均最高気温は38度、平均最低気温は26度。冬は前者が23度、後者が10度。特に4~6月は連日40度近い酷暑となる。東京と比べるとかなり暖かいが、冬はそれなりに冷え込むので冬服は欠かせない。

雨季は6~9月で特に7~8月の降水量が多い。ベストシーズンは酷暑と雨季を外した10~3月といわれるが、「寒いインドはイメージに合わない」という人もいるので人それぞれだろう。

世界遺産基本データ&リンク

【世界遺産基本データ】
登録名称:デリーのフマユーン廟
Humayun's Tomb, Delhi
国名:インド
登録年と登録基準:1993年、文化遺産(ii)(iv)

【関連記事&サイト】
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