マンション管理士試験/マンション管理士とは・仕事内容

マンション管理士としての独立・開業の道

どんな資格も、それを実際に活用できなければ取得した甲斐がありません。マンション管理士に転身する場合に欠かせない条件と、独立開業をサポートする民間の制度をご紹介します。

村上 智史

執筆者:村上 智史

マンション管理士ガイド

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独立開業するには根気が必要です!

マンション管理士の場合、せっかく難関の国家試験に合格したのにもかかわらず、独立開業する人の割合が、まだ非常に少ないのが現状です。

それは、どのような原因があるのでしょう?顧客となる管理組合に無関心層が多いこともあり、マンション管理士の知名度自体が低いことも大きな理由の1つでしょう。

しかし、マンション管理士自身にも改善すべき点が少なくないと思います。

独立開業に挫折する原因

マンション管理士として開業しても、うまくいかない原因として共通して挙げられるのは、以下の3つです。

(1) 独立事業者としてのマインドセットが脆弱

どうしても、コンサルタント⇒「先生と呼ばれる職業」というイメージが先行しがちなため、資格取得後に自ら道を切り開いて、顧客を獲得していく起業家精神が十分備わっていない方が多いと言われています。

また、マンション管理士の場合、まだまだ世間的な認知度が低い資格ですから、顧問先を獲得するまでには、相当の根気と忍耐力が求められると覚悟しておくべきです。

(2) 営業努力が足らない

各地域には「マンション管理士会」等、資格登録者のための会員組織があります。ただ、他の士業と同様、そこに登録したからといって、スムーズに仕事を獲得できるわけではありません。

自らの強みと弱みを分析したうえで、他の管理士とどう差別化していくのか、そしてそれが管理組合にとってどんなベネフィットがあるのかを明確にし、説得力あるプレゼンテーションができるよう準備する必要があります。

そのうえで、ターゲットとする管理組合に対していかにアクセスして、営業活動を展開していくかの戦略を立て、実際に行動していくのです。

(3) 情報発信力が弱い

個人事業者にとって幸いなことに、いまはインターネットの時代。たとえ大企業でなくとも、少額の資金でホームページを立ち上げて広告宣伝することができます。

また、ブログ、ツイッター、Facebook等のSNS(ソーシャル・ネットワーク)を利用して自身の活動や考えを日々継続的に発信していくことも大切です。

ただ、こうした問題を克服しようとしても、実際には容易でないことも事実です。その結果、たとえば、マンション管理会社に一旦就職し、実務を学びながら開業準備するのも、現実的な選択肢となっているのが実情です。

次のページでは、最短距離での独立開業をサポートする民間の制度をご紹介します。

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