不動産売却・査定/買い換えの基本とテクニック

売却を先行させた買い替えのメリットとデメリット(2ページ目)

単純に買い替えと言っても、「欲しい物件が既に決まっている場合」と「自宅が売れてから購入する物件を決める場合」とによって、2つのケースに分かれます。双方にメリット・デメリットがあり、どちらが良くてどちらが悪いかというような簡単な話ではありません。今回は売却を先行した場合の、あらかじめ把握しておくべきメリットとデメリットについて解説していきます。

楯岡 悟朗

執筆者:楯岡 悟朗

土地活用・不動産査定ガイド


住み替える物件が見つからないんじゃ?

・自宅の引き渡しまでに購入する物件を見つけなければいけない

売却の契約が済むまではいつでも計画をストップすることが出来ますが、めでたく買い手が見つかり契約を交わしてしまうとそうはいきません。「やっぱりや~めた!」と解約することは可能ですが、違約金としてそれなりの額のペナルティが生じます。残代金を受け取る引き渡し日までに、自宅を明け渡さなければいけないため、それまでに次の住まいを見つけなければなりません。

「そんなに都合良く欲しい物件が見つかるかな?」
「妥協して選びたくないな」

baikyakusenkou2

買い替えは家族の大事業。意見のすり合わせが重要です

このような心配をされる方が多いのは事実です。それこそ数年越しで物件を探されている人もいるくらいですから、この点がデメリットになるのでしょう。

しかし「良い物件があればいずれは欲しいな~」と期限を定めず何年も探している人(それが悪いという訳ではありません)と「この日までに絶対探すんだ!」という強い気持ちで探す人とでは、物件を見る際の真剣度にどうしても差が出ます。

そうなると当然、物件の見え方も全く違ってきます。上記のような強い気持ちを持って物件を探したにもかかわらず、結局見つからずに計画がとん挫した、もしくは後悔したと言う人は、私の経験からも多くはないはずです。

全力で物件探しをする

「そんなに慌てて物件を探すのもな~」

と考える人もいるかと思います。人生に何度もない不動産の購入です。じっくりと比較検討したい気持ちは分かります。ただ、かけた時間に比例して良い物件が買えるという訳ではありません。

これから何十年もお住まいになるマイホーム。探す時間はそのうちの一瞬です。わずか数か月だけでも全力で物件探しをしてみる! そして必ず理想の自宅を見つけてみせる!

このように前向きに考えることが出来れば、決してデメリットなどではなく、逆に購入に向けての気持ちをさらにブーストすることができるのではないでしょうか?

万が一見つからなかった時の緊急避難措置

万が一見つからなかったとしても、緊急避難的に一時的に賃貸に住む、という選択肢もあります。そこで腰を据えてじっくりと購入物件を探すということもできます。最初にも書きましたが、購入先行・売却先行、どちらの方が良い買い替えか? 簡単に結論が出せるものではありません。ただ、どちらのリスクが少ないと言ったら、売却を先行させる買い替えとなるでしょう。

そうは言っても、各家庭の事情によってメリット・デメリットは違ってきます。その辺りの違いを良く把握したうえで、より良い買い替えを選んでもらいたいと思います。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます