着物・着付け/着物の着せ方

着せて結んであげるための着物レシピ~腰紐の扱い方

自分で着る時はもちろんの事、着物を着せてあげる時にも一番肝心なのが腰紐。今回はそんな腰紐の扱い方です。

黒柳 聡子

執筆者:黒柳 聡子

着物・着付けガイド

何より肝心要の腰紐

自分で着る時はもちろんの事、着せてあげる時にも一番肝心で、気を使うのがこの腰紐です。苦しくない程度に、しっかりと締めておくことが大切なのですが、人によって感覚が違うということもあって慣れないと、この加減がとても難しいもの。

後で腰紐が緩んで裾が落ちてしまった!と言う事にならないためにはやはり、ある程度はしっかりと結ぶと言う事を頭に入れておく。その上で加減を見ながら、急激に締めるというよりも、ゆっくりとじっくり締める。そうする事で比較的苦しさを感じさせないようにしっかり締めることができます。


腰紐の扱い方

紐を締めたり引いたりする時には、なるべく体に近いところを持って作業をすること。その方が力が伝わりやすく、効率がいい。



着せてあげる腰紐

腰骨の位置を確認しながら

1.左側の紐を少し長めにし、腰紐の2~3センチ上に当てて、横一文字にして、左脇で余分なシワをダーツにとり、紐で押さえ後ろへ廻す。紐を後ろに廻す時は、少し後ろ上がり気味に。









着せてあげる腰紐

余分なシワは脇へ寄せる

2.背中中心で紐を交差させ、しっかりと締める。背の余分なシワを左右に寄せておくことがポイント。更に、締める時は写真のように手の平を上に向けて紐を持ち、手首をテコにして横に引くとキレイに締まる。








着せてあげる腰紐

なるべく緩みを作らないように

3.前に廻した紐を左前で右側の紐を上にして重ねる。
この時によく、指を中に入れる人がいますが、なるべく紐は体に添わせ、重ねた紐と体の間に空間を作らないこと。空間があるとせっかく締めた紐が緩む。








着せてあげる腰紐

左手の持っている位置に注意

4.下側の紐で前に当てた2本の紐をくぐらせて、上から下へからげる。この時、左手は左右の紐の交差したところを必ず押さえていること。









着せてあげる腰紐

立てると緩まない

5.からげた紐をしっかりと引き、上下に立てる。











着せてあげる腰紐

左手の上から巻きこむように

6.上側の紐の先を右手で持ち、左手に掛けて輪を作る。










着せてあげる腰紐

左手でつまむ

7.下側の紐をつまんで輪の中へ通す。










着せてあげる腰紐

左手右手2:8の強さで

8.「紐を左右」に引き、しっかりと結ぶ。











着せてあげる腰紐

短い紐が出ない様に中に入れ込む

9.紐の先を始末する。











腰紐は慌てずにキレイに整えてから

人に着せてあげる場合には、自分で着る時よりも様子が見えやすいので、余り分やシワを脇によせるなどしてあらかじめ腰紐を結ぶ位置のあたりをキレイに整えてから、締める事を心がけて。

更に、自分で着る時にも言える事ですが、腰紐を安定させて、食い込みを防ぐために腰、ヒップにタオルを一枚巻いておくということも忘れずに。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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