フィンランド/ヘルシンキの観光・お土産

『かもめ食堂』ロケ地めぐりの楽しみ方(5ページ目)

映画『かもめ食堂』をきっかけにフィンランドという国を知った、どっぷりハマった……という人は少なくないはず。『かもめ食堂』ロケ地めぐりは、今やヘルシンキ観光の定番コース。ロケ地情報も本やネットにあふれていますが、ただスポットに立ち寄るだけで満足するのはもったいない!そこで、撮影地のロケーションを紹介するだけでなく、より映画の空気を味わうための楽しみ方についてもアドバイスを加えてみました。

こばやし あやな

執筆者:こばやし あやな

フィンランドガイド

かもめ食堂ならぬラヴィントラかもめに、いざハラゴシラエへ! 

看板

オーナーが変わって2016年4月にリニューアルし、かもめ食堂の意味そのものの「ラヴィントラかもめ」という店名でスタートを切った新店舗。看板のロゴにはもちろん、まるまると太ったかもめの姿が

最後に紹介するのはもちろん、サチエさんの経営するかもめ食堂そのものの舞台地となった場所で営まれているレストラン、ラヴィントラかもめ(Ravintola Kamome)。ラヴィントラは、フィンランド語でレストランという意味。そう、まさにここは実在するかもめ食堂なのです! 荻上直子監督がヘルシンキ中を歩きまわって「ここだ!」と確信を持ってメインロケ地に選んだのが、この何気ないオフィス街の一角で当時経営されていた、小さな大衆食堂でした。

もともとここは、少し歳のいったご夫妻がオーナーを務めていたカハヴィラ・スオミという名前の食堂で、映画の撮影が入るまでは、地元の住民やオフィスワーカーでにぎわう、知る人ぞ知るローカルスポットでした。その後、映画に魅せられた日本人の観光客がどっと押し寄せるようになり、すっかりヘルシンキの 定番観光スポットのひとつとなりましたが、オーナー夫妻のリタイアに伴って2015年にオーナーが交代。

シナモンロール

映画にも出てきたシナモンロールは、隣に新しくオープンしたAtelier Kamomeでコーヒーやカプチーノなどと一緒に

日本人の新しいオーナーは、映画に映る店内のイメージやゆったりとした雰囲気を引き継ぎながらも、日本人とフィンランド人のどちらもにとってよりいっそう心和む場所にしていきたい、と考え、リニューアルを決意します。2016年4月に、インテリアからお料理までを一新し、店名をラヴィントラかもめに改称。有機素材と新鮮素材にこだわった最高の自然食材で、とことん手作りを追求してつくられたお料理を提供するレストランとして新たなスタートを切りました。お店の内装は、やわらかい水色と白色、そしてフィンランドのシンボルである木のコントラストを効かせた、とても北欧らしいデザイン。よりいっそう映画のイメージに近づいたと、映画ファンたちにも好評です。

フィンランドと日本それぞれのおふくろの味が堪能できる貴重なレストラン!

Oishii Finland

フィンランド代表的なの伝統料理がなんと9種類も一度に味わえる、贅沢な松花堂弁当スタイルの人気メニューOishii Finland(35ユーロ、自家製パン、コーヒーまたはお茶付)。最後の一品はもちろんシナモンロール

レストランには、やはり映画公開当初から変わらず日本人観光客がたくさん足を運ぶので、限られた滞在中にフィンランドの味をいろいろ堪能したい日本人向けに考案された看板メニューが、「Oishii Finland」と名づけられた、松花堂弁当スタイルの一品。なんと9種類ものフィンランド代表料理を一度に少しずつ楽しめる仕様で、デザート代わりに、映画でもおなじみのシナモンロール(ミニサイズ)もついてきます。フィンランド人にとってのおにぎり的存在、自家製シナモンロールは、ラヴィントラかもめのすぐ隣にオープンしたベーカリーカフェ、アテリエかもめ(Atelier Kamome)で楽しめますよ(テイクアウトも可能)。

アラカルト

特製ポテトサラダを添えたサーモングリルなど、定番アラカルトメニューも豊富

このほか、フィンランド人にもぜひ日本のおふくろの味を知ってもらいたいという思いから、和食メニューも用意。まさに、日本とフィンランドの双方の家庭の味を存分に楽しめる、ユニークなレストランです。来店記念のお土産として、店内ではかもめ特製のスイーツも販売。将来的にはおすすめのデザイン雑貨なども扱っていくとか。日本語もOKな気さくなスタッフさんたちや、偶然相席になったお客さんとの交流も楽しみながら、めいっぱいハラゴシラエして、まだまだ街歩きを楽しんでくださいね!

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ロゴ

店頭ロゴには、ロケ地としての名残をさり気なく今も残してくれている

Ravintola Kamome(ラヴィントラかもめ) 
住所:Pursimiehenkatu 12, 00150 Helsinki
TEL:+358 9 657 422
アクセス:トラム3番「Viiskulma」下車徒歩約5分
営業時間:月~金曜11:00~15:00(ラストオーダー14:30)、17:00~21:00(ラストオーダー20:00、金曜は~22:00でラストオーダー21:00)、土曜17:00~22:00(ラストオーダー21:00)※夏季は変更の可能性があるのでウェブサイトで要確認
定休日:日曜日
価格:ランチ14ユーロ、アラカルト4~40ユーロ、ドリンク4,20ユーロ~

■Aterier Kamome (アテリエかもめ) 
アクセス:ラヴィントラかもめのすぐ隣
営業時間:月~金曜9:00~17:00、土曜11:00~17:00
定休日:日曜日
価格:コーヒー3,10ユーロ、お茶4,50ユーロ~、スイーツ1,50ユーロ~、オープンサンド6ユーロ



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