飲酒・アルコール/飲酒・アルコールが招く病気

「肝臓の根本力」を高めるための生活習慣とケアとは(2ページ目)

飽食の時代と言われて久しい日本。毎日の生活の中で意外に負担をかけているのが肝臓です。しかし肝臓は「沈黙の臓器」とも言われ症状が現れにくい臓器です。生き生きした毎日を送るためにも、肝臓を元気に保つ生活習慣やケアを解説します。

狭間 研至

執筆者:狭間 研至

医師 / 癌ガイド

肝臓のアンチエイジングとは

肝臓のケア

肝臓もケアし、鍛えていくことで、長くきちんと解毒作用や代謝作用を示すことができます。日頃のお手入れが重要です。

肝臓を元気に保つためには、肝臓の「解毒力」が落ちないようにする、すなわち、肝臓のアンチエイジングに取り組むことが効果的です。

具体的には以下の3点が挙げられます。

1)食べ過ぎに注意する
食べ過ぎは脂肪肝の原因となり、肝機能低下につながります。

2)飲み過ぎに注意する
飲み過ぎは肝臓に障害を起こし、脂肪肝や肝硬変につながります。

3)適度な運動、睡眠を心がける
不十分な運動や睡眠はストレスの原因となり、肝機能低下につながります。

規則正しい生活、腹八分目、適度な運動など、古典的ともいえる健康への留意点が肝臓のアンチエイジングにも役立つということです。

なかなか難しいというあなたには……

スルフォラファンとは

肝臓の「解毒力」をアップさせるフィトケミカル、スルフォラファン。米国での研究では、特定のブロッコリーの発芽直後=スプラウトに最も多く含まれていると報告されています。

とはいえ、「知っている」のと「やる」のとでは、また、別の問題です。仕事に家事に忙しく、肝臓のケアについて考えたり気にしたりすることは容易ではありません。

このことは、日本だけでなく、食生活の影響で国民の肥満対策が課題となっているアメリカでも深刻な問題ですが、サプリメント大国でもあるアメリカらしく、いくつかの素材が検討されています。とりわけ、植物の中に含まれ体に良い影響を及ぼすことが期待される化学物質(=フィトケミカル)を原料にしたものは人気があります。

近年の研究では、フィトケミカルの一種であるスルフォラファンという物質について、肝臓の解毒酵素の生成をサポートしているのではないかということがわかってきました。スルフォラファンは、特定のブロッコリー(特に発芽初期=スプラウト)に多く含まれることも明らかになってきていますが、日々多忙で生鮮品をなかなか摂取できない人は、サプリメントやジュースとして手に入るようになってきているので、上手く活用するとよいのではないでしょうか。

加工品は玉石混淆ではありますが、信頼できる製品を生活習慣にも気をつけながら活用することは、あなたの肝臓の「解毒力」維持・回復にもきっと役立つことと思います。

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