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世界最大級の『洪水防止施設』を大人の社会科見学!

上野、池袋、東京などから電車を乗り継ぎ約1時間。埼玉県の大宮駅と千葉県の船橋駅を結ぶ東武野田線の小さな駅『南桜井』駅から、さらにタクシーに乗って約7分という、アクセスが良いとは言い難い場所に、今大人気の“大人の社会科見学”スポットがあります。国内はもちろん、海外からも見学者が訪れるという地下50メートルにある巨大施設に、潜入取材してきました!

藤丸 由華

執筆者:藤丸 由華

東京ガイド

東京の街を洪水から守る施設

龍Q館

こちらが人気を博している社会科見学スポットのスタート地点『龍Q館』

この埼玉県春日部市上金崎にある大人気見学スポットの名は『首都圏外郭放水路』。昔から利根川、江戸川、荒川という大きな川に囲まれ、水がたまりやすく水はけがしにくい「お皿のような地形」である埼玉県の東部地域は、慢性的な浸水被害に悩まされてきました。その悩みを解消するため、1993年(平成5年)から13年もの歳月を費やして作られたのが首都圏外郭放水路。周辺にある中小さまざまな河川が洪水であふれ出す前に地下トンネルに水を取り込み、安全に江戸川に水を流すという役割の施設です。

江戸川

敷地のすぐ横には江戸川が

建設されたのは国道16号の地下約50メートルの場所です。水を地下に取り込むため周辺の川や水路に作られた5つの『立坑(たてこう)』、水を流す長さ6.3キロメートルの『地下トンネル』、水勢を弱め流れをスムーズにする『調圧水槽』、水を吐き出す『ポンプ施設』などで構成されています。

地球温暖化の影響と思われる集中豪雨やゲリラ豪雨などが多発していて、この放水路は年5~10回ほど稼働。東京にいると「洪水」と言われてもなかなか実感が湧きませんが、埼玉県東部地域が洪水となると東京への影響も大きく、首都機能が麻痺することもありえることから、首都圏外郭放水路は東京も洪水から守っている施設と言えるのです。

首都圏の生活を守ってくれている首都圏外郭放水路、見学会では何が見られるのでしょうか?

次のページでは、気になる見学会の中身をご報告します。
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