厳しい自然環境から住まいを守り、また、外観のイメージも大きく左右する外壁材。一般的な戸建住宅の主な外壁材には、サイディング、モルタル・塗壁、タイルなどがありますが、その中でも、最も多く用いられているのがサイディングです。サイディングは、構成する素材によって、いくつかの種類に分けることができます。こでは、選ぶ前に知っておきたい、それぞれの特徴やメンテナンスについてまとめました。

[写真協力] 旭トステム外装 

窯業系・金属系・木質系・樹脂系の4種類。多く用いられているのは窯業系

サイディングとは、建物の外壁に用いられるボード状の建材のこと。工場生産のため品質が均一、施工性が高いのが特徴です。構成される素材によって、窯業系、金属系、木質系、樹脂系などに分類することができます。素材によって異なりますが、性能や価格、デザインなどのバリエーションも豊富に揃い、新築でもリフォームでも取り入れやすい建材でしょう。

窯業系サイディング  カラーバリエーションもデザインも豊富

切石を並べたシンプルなデザイン。耐候性の高いセルフフッ素コートで美しさも長持ちする。undefined[AT-WALLガーディナル 15VZシリーズundefinedプラータVZ]

切石を並べたシンプルなデザイン。耐候性の高いセルフフッ素コートで美しさも長持ちする。 [AT-WALLガーディナル 15VZシリーズ プラータVZ]

窯業系サイディングは、セメントなどを原料とし、繊維質原料を加え成型したもの。現在、一般的な住宅で最も多く取り入れられている外壁材です。

硬質で密度が高いため、耐震性や防耐火性、遮音性などに優れていること、商品的なバリエーションも豊富で、価格帯の幅も広いのが特徴でしょう。厚みは、14、15、16、18ミリなど。デザイン的には、シンプルなものから、タイル調、石積調など本物のような風合いを持つ商品まで揃っているので、どんな外観にもコーディネートすることが可能です。工場で塗装処理を施したもの、現場で塗装を行う場合の無塗装のタイプもみられます。

最近では、表面の塗装などに工夫を施して、汚れにくく、メンテナンスを楽にしたタイプが多くみられます。紫外線の影響を防ぎ、色褪せや日焼けなどを抑え耐候性を高める塗装、汚れを防ぐために、光触媒塗装などを施したり、親水性のコーティングを用いるといった商品も。塗膜保証を設定した商品も増えてきています。また、サイディングの継ぎ目に充填するシーリングを目立たなくすることで、すっきりと仕上がり、目地の汚れや耐久性を高めた商品などもみられます。

窯業系のサイディングは、商品に適した表面塗装やシーリングのメンテナンスがポイント。色あせや汚れ、塗装面に触れた時に白い粉が付くような時は再塗装を検討を。シーリングの亀裂や剥離などがみられた場合には、シーリング打ち替えなども必要でしょう。

金属系サイディング  軽量なためリフォーム時にも取り入れやすい

石の素材感を際立たせたデザイン。繊細な色調の変化が自然な風合いを表現する特殊塗装を施すことで、豊かな表情を生み出す。[Dan サイディング スチール深絞りシリーズ スレンダラインSF]

石の素材感を際立たせたデザイン。繊細な色調の変化が自然な風合いを表現する特殊塗装を施すことで、豊かな表情を生み出す。[Dan サイディング スチール深絞りシリーズ スレンダラインSF]

金属系のサイディングは、金属板を成型、表面や接続部の加工を施し、裏面材やしん材で構成した建材。表面材は、ガルバリウム鋼板、アルミニウム合金板、ステンレス鋼板などがあります。

軽量で建物に負担がかからないこと、断熱性や防水性、防音性が高く、ひび割れや凍害などに強いこと、などが特徴。金属の持つシャープでモダンな雰囲気のデザインだけでなく、風合いのあるレンガ調や石積調などのデザインもみられ、商品バリエーションも豊富に揃っています。窯業系同様に、外壁の塗膜は変色や色落ちを防ぐための塗装などを施したものやセルフクリーニング機能付きのタイプも。また、既存の外壁に重ねて張ることができる、リフォーム向けの商品もでています。

美しく保つためには、表面の塗装やシーリングの劣化など、定期的に点検し、早めにメンテナンスをすることが基本。本体に凹みや傷がないかどうか、表面の変色や塗装面に触れた時につく白い粉、カビなども確認を。環境にもよりますが、年に数回の水洗いも必要でしょう。

木質系サイディング  風合いが魅力、環境にもやさしい

天然木などに塗装を施したもの。断熱性能なども高く、環境にもやさしい建材でしょう。さまざまな樹種も揃い、横張り・縦張りタイプも。その風合いが大きな魅力ですが、メンテナンスの手間もかかるケースもあるので、事前にどのようなお手入れが必要か確認しておくことが大切です。防火性能を持つタイプも開発されています。

樹脂系サイディング  軽量で耐候性に優れる

塩化ビニル樹脂を原料とした樹脂系サイディングは、北米で生まれた建材。耐久性、塩害や凍害など耐候性にも優れ、錆や腐食の心配もなく、劣化や退色もほとんどありません。軽量なので建物に負担がかからないのでリフォームにも適しているでしょう。樹脂サイディングを使用した外壁構造は、建築基準法により規制されるため、準防火地域や22条区域にでの使用は、各メーカーが個別に認定を取得した商品を使用することになります。

それぞれの特徴を理解し、メンテナンスや保証内容などを事前に確認を

サイディングは、素材はもちろん商品によって、その特徴は異なります。選ぶ際には、性能や機能の特徴を確認することが重要ですし、敷地の自然環境(太陽光、雨水、風雪、台風など)などに適した商品を選ぶことも大切でしょう。特に、保証やメンテナンスに関しては、事前に充分に確認を。イニシャルコストだけでなく、補修やメンテナンスにかかるランニングコストを考え合わせ、長期的な視点で商品選びをすることがポイントでしょう。


【関連記事】
サイディング、塗壁etc. 外壁材の種類と特徴
勾配、重量、メンテナンスetc. 屋根材選びの注意点
瓦、スレート、金属etc. 屋根材の種類と特徴
住まいの寿命に影響する 雨どいの種類と特徴
断熱材の種類と特徴 基礎知識