ダイエット臭の対策
「ダイエット臭」という言葉を聞いたことがありますか? 食事を抜いた空腹状態の時、口の中が臭うような感じがする経験は誰でもあると思いますが、これも不規則な食生活による「ダイエット臭」というようです。
ダイエットで体重を減らすことだけに必死になるあまり、自分の体から臭いが出ていることに気付いていないor自分の臭いに慣れてしまっている可能性大!
そこで今回は、「ダイエット臭」が起こる原因、その対策法等を詳しく解説していきたいと思います。
「ダイエット臭」の原因とは
ダイエット中の臭い、気づいていますか?
「ダイエット臭」が起こる主な原因は、極端なカロリー制限や炭水化物抜き等による、間違ったダイエットをしていることが考えられます。
食事だけによる極端なダイエットだと、筋肉量が低下し基礎代謝も低下、また、エネルギー変換の代謝もスムーズに行われなくなります。このように体が飢餓状態になった場合、私たちの脳は脂肪やタンパク質(筋肉、皮膚、内臓)を分解して糖質を作ろうとします。この時、脂肪のままではエネルギーとして利用できないため、脂肪酸というものから糖質を作り出します(糖新生)。
このように、通常とは違う代謝方法が行われると、脂肪酸をスムーズにエネルギーとして変換できなくなることで「乳酸」や「ケトン体」というものが生み出せされ、これが「ダイエット臭」を引き起こすといわれています。
つまり「ダイエット臭」は、体が飢餓状態で基礎代謝が落ち、体がなんとかエネルギーを生み出そうと不完全燃焼をしている過程で生じる「副産物」というわけです。
「ダイエット臭」をまき散らす!「乳酸」&「ケトン体」とは
■「乳酸」
ダイエットによる基礎代謝の低下が続くと、熱を生み出しにくくなるだけでなく、体の血行が悪くなります。代謝効率の悪い状態で糖新生が行われると、疲労物質である「乳酸」というものが発生します。「乳酸」はアンモニアと一緒に汗の中に出る性質があり、汗をかいた時にアンモニア臭さが強くなります。
■「ケトン体」
急激なダイエットや運動不足で代謝が低下し、脂肪酸が完全燃焼されずに余分な脂肪酸が血中に増加すると、飢餓臭ともいわれる「ケトン体」という臭い物質が肝臓で生産されます。「ケトン体」は糖尿病の際に出る臭いと同じで、強烈なニオイ物質でもあるとか。この「ケトン体」が血中に増加すると、口臭、体臭、尿の中から等、体全体からツーンとした「ダイエット臭」を発散させることになります。
「ダイエット臭」=「ダイエット方法が間違っていることの証明」
ストレスフルなダイエットは「ダイエット臭」の原因に!
「ダイエット臭」がするということは、実践しているダイエット方法が間違っているということの証明でもあります。
代謝機能が正常に保たれていれば「ダイエット臭」は生じないわけですから、ダイエットの過程で気付く臭いは「あなたの代謝が機能していません!」「ダイエットは間違っています!」という危険信号でもあるのです。
しかし、臭いの原因がまさかダイエットにあるとは思わずに、痩せたいあまりに今までのダイエット法を続けてしまうと、最終的には自律神経系やホルモン系が乱れ、疲労感、生理不順、めまい、しびれ等の体の異常をもたらしてしまいます。
ダイエットを止めても、「ダイエット臭」だけが残ることもありますので注意したいものですね!
「ダイエット臭」の対策法
ヘルシーなダイエットが「ダイエット臭」の一番の予防です!
■運動編
「ダイエット臭」を予防するには、体の代謝機能を維持&アップさせることが大事です。
そのためには運動が必須で、中でも有酸素運動が効果的です。ウォーキング、ジョギング、水泳はもちろんですが、常に活動的にコマメに体を動かす習慣を身につけるだけでも代謝が高まります。
また、筋肉量を落とさないことも大切。肝臓で産生された「ケトン体」は肝臓では燃焼できず、唯一燃焼できるのが筋肉と脳です。「ダイエット臭」を引き起こす一つの要因でもある「ケトン体」を消去するためには、筋肉による燃焼力も必要です。ストレッチ、軽い筋トレ、スロトレなどを継続すれば、筋力&燃焼力アップに効果的です。
■食事編
脂肪の不完全燃焼を予防するには、クエン酸等の有機酸を多く含む、酢や梅干、かんきつ類を摂ると◎。
また、ダイエットで「ケトン体」が多くなると体が酸性に傾く傾向があり、このことも代謝が低下する原因になります。よって、アルカリ食品を積極的に摂ることは、「ダイエット臭」予防に非常に重要です。(*アルカリ性食品:野菜・果物、海藻類、大豆)
さらに、汗腺機能を高め血行をよくする、ショウガなども有効です。
ダイエットに成功し、せっかく痩せたとしても、「ダイエット臭」が体から発生していては元も子もありません。
そのためには、適度な食事制限と適度な運動が重要。つまり、健康的で正しいダイエットがキレイ痩せに繋がるというわけです。
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