月経前に悪化? 周期的に起きる女性の肩こり
毎月やってくる女性特有の肩こりをご存じですか?
なんとなく気分がすぐれず、気持ちが不安定になったり、頭が重く頭痛を伴うといったケースも多く、疲れやストレスのせいだと思う人もいるようです。
このような女性特有の肩こりの原因のひとつに、「月経前症候群(PMS:Premenstrual Syndrome)」があります。月経前症候群は、月経の1~2週間前から心と体にさまざまな症状が現れるのが特徴。数ある症状の一つに、肩こりがあります。
肩こりだけではない月経前症候群の症状
症状がつらく仕事も休みたいくらいに感じることも
月経が始まると症状も徐々に軽減されていきますが、その程度にも個人差があります。主な月経前症候群の症状は以下の通りです。
■月経前症候群の症状
- 肩こり・頭痛・めまい・吐き気・動悸・倦怠感
- 腰痛・関節の痛み・下腹部の張りや違和感
- 乳房の張りや痛み
- 食欲の変化
- 便秘・下痢
- 怒りっぽく、攻撃的になる
- 無気力・集中力の低下
- 孤独感を感じる
ストレスでさらに悪化する月経前症候群の肩こり
日常的に肩こりを感じている人でも、月経前症候群があると、毎月周期的に、肩こりが悪化すると感じることが多いようです。はじめのうちは、毎回、月経の前頃から肩こりが強まっているのか、毎月の仕事が忙しくなる時期に、デスクワークが増えて肩こりが常に気になるのかがわからないかもしれません。いつ肩こりが悪化しているかをカレンダーに書き込んでいくとわかりやすいですが、仕事が忙しくストレスがたまることで、月経前症候群の症状も強く出てしまう可能性があります。ストレスと月経前症候群との悪循環にはまりこんで、しつこい肩こりに悩まされている人も少なくありません。
月経前症候群による肩こりの緩和方法
月経前症候群の症状であれば、産婦人科での薬の処方で治療を進めることもありますが、ご自身で対処できる緩和方法は、心身をリラックスさせ、そして血流を促進させることです。肩こり緩和のためには、月経前症候群の症状が出ていないうちに、下記の順番で予防を行うのが良いと思います。それぞれ単独で行っても、血流改善、リラックスの効果が期待できます。
1. 全身を動かして芯から温める
ウォーキングやヨガなどの全身運動が適しています
2. 肩こり体操を行う
全身が温まったところで、次は体操です。姿勢をシャキっとさせながら、肩こりに効果的な筋肉に刺激を入れましょう。
肩を脱力させるための上げ下げを行います
できるだけ大きく腕を振り肩の付け根から回しましょう
そのとき、肩甲骨がしっかり動かせているかどうかを意識しながら、クロールの要領でゆっくりと回していきましょう。1回回したら、左を同様に、交互に回していきます。
クロール同様に左右交互に腕を動かします
慣れてきたら、回数を増やしてさらに血行を改善させましょう。肩関節に痛みのある人は、無理に行わないでください。
3. 好きな香りでバスタイムを楽しむ
アロマオイルを上手に利用しましょう
月経前症候群の症状が重い場合、症状が出始める頃には、動くことすらツラくなってしまうこともあります。上記の対処法は、普段から対策として取り入れておくと良いと思います。