部屋探し・家賃/賃貸物件の情報収集術

猛暑を乗り切れ!賃貸でもできる節電「涼」対策(2)(2ページ目)

東日本大震災の影響から、この夏は全国各地で節電対策が叫ばれています。夏の消費電力のうち、もっとも多いのはエアコンです。その使い方を見直す方法は(1)で紹介しました。(2)では、エアコンに頼らない、涼を感じる方法をまとめてみました。

加藤 哲哉

執筆者:加藤 哲哉

賃貸・部屋探しガイド


涼しさを感じる方法「打ち水」


昔の暮らしを見直して、戻ってみましょう。
例えば、打ち水をしてみる。打ち水は、玄関先や道路などに水を撒くことで、埃が立つのを押えて清め、お客様を迎えるために行っていたものですが、夏場に行うと涼しさも得られるため、昔から推奨されていた方法でした。
この打ち水、ヒートアイアンド現象が危惧され地球温暖化防止策の一つとして最近見直されています。

打ち水は、本当に気温を下げる効果あり。撒かれた水が蒸発するときに周囲の熱を一緒に奪ってくれるため、大気中の気温も下がってくれるのです(これを「気化熱」と言います)。このとき、打ち水をしていない部分の気温はまだ高いままですが、空気は冷たい空気から暖かい空気のほうに流れる性質があるため、爽やかなそよ風も流れるようになり、より涼しさを感じられます。


東京都では「打ち水大作戦」と称して、ある時間を決め、みんなで打ち水をすることで気温を下げようという運動が2003年より行われています。全国各地に広がりつつあり、手軽にできる打ち水という方法が見直されているのです。打ち水大作戦本部では、これを実施することで気温が2度ほど下がるのでは、と見ています。気温が2度下がれば、約4%の電力量が削減できるそうですから、打ち水は夏を涼しく過ごすための立派な手段といえるでしょう。

打ち水の方法ですが、ただ水道水を撒くのではもったいないですから、お風呂の残り湯や雨水など二次利用するのがおススメです。日中の暑さはピークの時は避け(撒いている自分が熱中症になってしまいます!)、朝や夕方などの涼しい時を狙ってください。
撒く場所は日向ももちろんいいのですが、それより日陰や風通しのよい場所にすると、さらに涼しさを感じられます。
道路や玄関、庭だけでなく、建物の壁に水を掛けても効果はあります。

ベランダ

賃貸のベランダはほとんど防水加工はされていないので、勝手に水をまいてはいけない


賃貸の場合で気を付けて欲しいのは、マンションやアパートに住んでいる場合。
ベランダは屋根のような防水加工はあまりしてありません。びしゃびしゃになるほど水を撒いては、階下の人に迷惑をかけることになります。スプレーに水を入れてしゅっしゅっと試してみて下さい。
玄関先にまく場合は、もちろん完全に建物内の廊下になっている場合には撒いてはいけません。外階段・外廊下の場合には、打ち水をすることも考えられますが、素材によっては水を撒くと滑ってしまうので、要注意。隣近所の人にも迷惑がかかります。

打ち水の効果は、涼しさを感じることがいちばんですが、近所の人とのコミュニケーションを取ることもできるので、いいですね。

>>>ちょっとしたグッズを使ってみよう

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