収納

本の収納にリスクあり!?(3ページ目)

本がたくさんあるけれど、どうしたら上手く収納できる? とにかく大量にしまえればいいと思っていると、そこには大きな落とし穴が! あなたの部屋は大丈夫?

すはら ひろこ

執筆者:すはら ひろこ

収納ガイド

よくある本棚の荷重はOK?

よく見かける背の高い本棚ですが、そのサイズを幅90cm×高さ180cm×奥行き30cmとして、それを部屋に置いたら荷重はどうなのか検証してみましょう。

45冊/段×6段=270冊
270冊×250g/冊=67,500g
67.5kg÷0.27平米=250kg/平米 > 180kg/平米

残念ながら荷重オーバー。家庭では普通にこういった本棚を使っていますが、そこに本を詰め込むと床には相当な負荷がかかることになります。これまであまり気にしていなかったと思いますが、本はことのほか重いものなのです。本を所有するというのは、住まい本体にとってリスキーなことだとおわかり頂けたでしょうか?

ここまでの計算は、本棚を置いた直下の床だけにかかる荷重をみてきましたので、荷重オーバーという結果になっていました。実際の生活においては、本棚で床を埋め尽くすわけではありません。本をとるために人が立ったり通ったりするスペースが必要ですから、本棚とその前にはスペースに余裕があるものです。
そこで次に、もう少し現実に近い結果をご紹介します。

ここに注意すれば大丈夫

1平米の床には本と本棚と人ひとりが定員です。

1平米の床には本と本棚と人ひとりが定員です

本棚を置いた床だけにかかる荷重を計算すると荷重オーバーになりがちですが、1平米の床には何冊くらいの本を置けるのかを算定してみることにしましょう。

今度は、人の体重と本棚の重さも考慮します。仮に体重70kg、本棚が30kgとすると、180kgから差し引きした残り80kg分が本の重さです。

80,000g÷250g=320冊

幅100cmの本棚には1列50冊が並び、棚板は6段で180cmの高さになります。そして本棚の手前70cmの範囲には、家具などを置かない空きスペースとすればいいのです。

でも実際のところ本棚の傍には机、椅子、ベッド、ソファなどの家具を置きたくなるもの。そうなると、部屋全体で床の積載荷重を考える必要がでてきます。
その際の計算式は以下のとおりです。

(部屋にある家具・荷物の総重量+人の体重×人数)kg ÷ 部屋の面積 平米 =○○kg/平米 < 180kg/平米

であれば、計算上は大丈夫ということになります。では最後に、部屋に本棚を置く際のポイントをご紹介します。


部屋全体にバランスよく配置

寝室など眠る場所の傍に背の高い本棚を置かないというのは、既にご存じの通り地震を考えてのことです。さらに、床の仕上げがカーペットの部屋にある本棚は、時間の経過と共にカーペットが沈んでいきます。天井との間に転倒防止のパーツをつけている場合は、できた隙間をなくすよう調整し直しましょう。

さらに本棚の棚板にも本の重さがかかります。もし棚板がたわんでいるようなら本を載せすぎです。棚板の強度にもよりますが、棚板の幅が60cm程度の本棚を選ぶようにすることをオススメします。幅が広い方がいっぱい収まるから、という理由だけで選ばないようにしましょう。

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