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サラリーマンの平均年収、8年連続ダウン!

気になるサラリーマンの平均年収。いざなぎ景気に超すと言われる長期好景気、実感が湧かないのは給与所得が増えないからという検証を、民間給与実態統計調査を基にしてみましょう。

執筆者:石原 敬子

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文章:石原 敬子(All About「よくわかる経済」旧ガイド)
前回は、「いざなぎ超え、実感が湧かないのはなぜ?」をお届けしましたが、サラリーマンの給与という面から、実感が湧かない検証をしてみましょう。

<INDEX>
2005年、サラリーマンの平均年収は約437万円、前年比0.5%の減少!(1P目)
「いざなぎ超え」の実感が湧かないのも納得?!(1P目)
業種によって景気の実感はこんなにも差が!(2P目)

2005年、サラリーマンの平均年収は約437万円、前年比0.5%の減少!

勤務
企業は好業績、その裏には給与削減のサラリーマン?
国税庁では、毎年「民間給与実態調査」を行っていますが、民間企業に勤めるサラリーマンが2005年の1年間に得た平均給与が、その前の年より2万円減少し、8年連続でダウンしていることが発表されています。

その額は、男女平均で436万8,000円。しかも、年間を通して勤務した人数は0.9%増加したにもかかわらず、全体の給与総額は0.4%の増加で、企業は賃金を抑えながら雇用を増やしているという姿が見られました。

つまり、景気が良いと言っているのは、企業の業績が伸びていることを指していることが多いということです。この好景気は企業部門に偏り、家計部門にはそれほどインパクトを与えていない、どころかサラリーマン一人当たりの平均給与額は減っているのが現状です。

国税庁の分析では、雇用者と賃金全体の伸び率のアンバランスから、「採用がパートなどの非正規社員にシフトしている」とのこと。

しかも、平均給与は「給料・手当」と「賞与」に分けられますが、それぞれの額を見ると、「給料・手当」が7,000円減少で369万4,000円なのに対して、「賞与」は1万3,000円減少の67万4,000円。賞与は1982年の水準まで下がってしまったということです。

「いざなぎ超え」の実感が湧かないのも納得?!

このたび、いざなぎ景気に並んだこの景気循環の始まりは2002年1月の景気の谷からの期間のことなので、2002年の同調査と比較をしてみることにしましょう。

●2002年と2005年のサラリーマン給与の比較

2002年2005年
給与所得者数5,256万5千人5,304万3千人
給与総額207兆9,134億円201兆5,802億円
給与に対する所得税額の割合4.34%4.48%
(1年未満の勤続者と1年を通じて勤務した者の合計)

・1年を通じて勤務した給与所得者に関して

2002年2005年
給与所得者数4,472万4千人4,493万6千人
給与総額200兆2,590億円196兆2,779億円
平均給与447万8千円436万8千円
平均給与のうち、給料・手当375万2千円369万4千円
平均給与のうち、賞与72万5千円67万4千円
給料・手当に対する賞与の割合19.3%18.2%
個人企業に勤務する給与所得者の平均給与274万2千円261万5千円
資本金5千万円以上1億円未満の株式会社に勤務する給与所得者の平均給与433万1千円415万9千円
資本金10億円以上の株式会社に勤務する給与所得者の平均給与599万6千円608万1千円

「いざなぎ超え景気の始まり」に比べた2005年の実態として、この比較からわかることは、
・1年を通じて勤務した給与所得者全体の給与総額が減少し、企業から見た固定費となる人件費は削減されている
・1人あたりの平均給与も減少
・平均給与を給料・手当と賞与の内訳では、賞与が大幅に減少
・大企業に勤務する人は平均給与が増加しているが、小規模の企業や個人企業に雇われる者の平均給与は減少している
・平均給与は減っている一方で、税負担は重くなっている

どうやら、「いざなぎ超え」の長期好景気を実感できているサラリーマンは、大企業に勤務する人のようです。では、業種別ではどうなのでしょうか?次のページでは、業種別の給与を比較してみます。

更新日:2006年10月27日

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