▲株式会社ワーク・ライフバランス 代表取締役社長 小室 淑恵さん 75年生まれ。日本女子大学卒業後、資生堂入社。入社2年目に同社のビジネスモデルコンテストに育児休業者の支援サービス『wiwiw』を提案し見事事業化を勝ち取る。2006年7月株式会社ワーク・ライフバランス設立、代表取締役社長就任。同年4月男の子を出産。記事心に「北極星」を持とう |
Contents
1.希望の仕事をつかむ「120%理論」
2.営業はプレゼンが鍵を握る
3.プレゼンは「常識的」に
4.100人に取材した事前準備
5.自分の運命を変えた講義
6.女性はビジネスで有利?
7.記者を集める広報術
8.不満を「憤りリスト」でチャンスに
9.「4足のワラジ」を履くタイムマネジメント
10.ワークライフバランスの取れる人生
11.初の著書を出版
希望の仕事をつかむ「120%理論」
―――小室さんは「120%理論」という独自の理論をお持ちだそうですね。
小室:これは、まず与えられた仕事で、相手の期待を上回る120%の成果を残すことで、希望の仕事に近づいていくことができるという私の仕事哲学です。
大学4年生のとき、私はインターネットベンチャーのインターンシップをしました。女性サイトの企画の仕事などができると思っていたのですが、実際に任された仕事は営業のアポ取り。「こんな仕事、私の仕事じゃない」と、最初はやる気をなくしたのですが、やってみると、そのアポ取りがとても難しくてびっくり。バカにした仕事が満足にこなせない自分にショックを受けて、まずは必死でアポ取りに邁進することにしました(笑)
商品の研究をし、敬語を勉強し―――、すると面白いようにアポが取れるようになりました。それを見ていた社長に「今度は営業に同行してみる?」と声をかけてもらい、同行しながら自分ならどんな風に営業するか、いつもシミュレーションしていました。そして1人で営業できるようになり、結果的には87%の企業に契約頂くという結果を残すことができました。
その後、女性サイトの企画という、そもそも私のしたかった仕事もやらせて頂き、9カ月のインターン期間で、アポ取りから自分のやりたい仕事までたどりつくことができました。そしてインターン最終日、社長が言いました「小室さんは、常に期待を上回る120%の成果を出してくれたね。だからいつも驚いて、もっと難易度の高い仕事、もっと意欲的に取り組める仕事を、と思って仕事を提供していったんだよ」。これになるほど!と思い、これが私のビジネス哲学になりました。以来、早く抜け出したい仕事ほど120%の力で成果を出すようにしています(笑)