不動産売買の法制度

更新日:2002年06月20日

No.11 都市計画道路

都市計画道路の概要と、計画にともなう建築制限について説明します。


みなさんは久しぶりに行った街で、以前よりも幹線道路が広くなっていたり、今まで木造住宅が建ち並んでいたところにいきなり広い道路ができていた、なんて経験はありませんか? これらはいずれも都市計画道路の事業施行によるものです。

都市計画道路には、上記の例でわかるように、既存の道路を拡幅する場合と、これまで道路ではなかった区域に新たに築造する場合とがあります。そして、細かな段取りを抜きに考えれば、大きく 「計画決定段階」 と 「事業決定段階」 の2つに分けることができます。

そして通常は 「計画決定」 から 「事業決定」 まで非常に長期の年月を必要とするため、計画決定段階であれば下記のような建物を建築することができます。

階数が2階まで (3階建以上は建てられません)
地階を有しないこと (地下車庫もできません)
木造か鉄骨造など (鉄筋コンクリート造などはできません)

これが事業決定になると、事業として土地収用や立ち退き交渉、実際の道路築造工事にかかる段階ですので、災害時の応急措置的な建築や木造建物の 「改築」 などを除き、新たに建物を建築することはできなくなります。

計画決定段階では通常の木造2階建住宅は建築可能ですので、現実にも都市計画道路上に建てられた建売住宅が販売されています。周辺の相場よりもその分安くなっているのが普通ですが、いつ事業決定されるのか分からないところが多いので、注意が必要です。実際に事業決定されるのは数年後かもしれませんし、数十年後かもしれません。回りの事業の進捗状況や、土地の買取り (収用) 相場などを見極めることも必要になって来ます。

東京都港区の新橋~虎ノ門エリアのように、戦後すぐに計画決定された都市計画道路 (通称:マッカーサー道路) が、いまだに事業決定されず、高いビルを建てることもできないままになっているところもあります (98年に計画内容を変更して再度計画決定され、実現に向け前進しています)。

この記事後、平成14年10月に事業決定されました。

また、街並みを見たときに、道路沿いに低い建物が並び、少し奥まった位置から高いビルになっていたり、直線状に2階建ての建物ばかり建ち並んでいる場合には、ここに道路が計画されているんだな、と判断することもできます。



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平野 雅之

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