不動産売買の法制度

更新日:2005年08月06日

ゴミ屋敷の存在は説明対象なの?

購入しようとする物件の近くに「ゴミ屋敷」があったとき、その事実は「重要事項説明」によって不動産業者から説明されるのでしょうか?また、不動産業者にはそれを調査する義務があるのでしょうか?


ひところテレビなどで盛んに取り上げられていたゴミ屋敷ですが、それが自宅のそばにあったりすると困ってしまいますね。



question
このような質問をしてよいのかどうか迷いましたが、住宅を購入するときの参考のために教えてください。いま自分が住んでいる場所の近くに、いわゆる 「ゴミ屋敷」 があり、テレビ番組でも取材していました。見た目や異臭の問題だけでなく、前の道路の通行も危険だということで (道路に崩れ落ちそう) 、近所の小学生なども迂回して通っているようです。今度引っ越すときには、そのような建物が近くにない物件を選びたいのですが、 「ゴミ屋敷」 などは不動産業者の重要事項説明書の中で説明されるのでしょうか?
(東京都 匿名 20代 女性)



answer
その家の住人が周辺のゴミを拾い集めてきてしまったり、自分の家のゴミを何年も捨てずにいたりして、敷地内いっぱいにゴミを溢れさせてしまう 「ゴミ屋敷」 ですが、個人の信条の問題などもあって、なかなか対応が難しいようですね。これを明確に禁ずる法律もなく、行政側でも苦慮しているケースが大半のようです。

少しゴミが目立つ程度ならば近隣の人も我慢できる範囲かもしれませんが、周囲に危険を及ぼすほどになれば、これを避けたいと思うのが当然でしょうね。

ゴミ屋敷
美観上や衛生上の問題だけでなく、度が過ぎると通行の安全を妨げることも。
さて、購入しようとする物件のそばにこのような 「ゴミ屋敷」 があった場合における不動産業者重要事項説明義務ですが、物件に隣接するか極めて近いところに、 “外見から明確に判断できるような” ゴミ屋敷があれば、当然ながら環境問題として説明対象になります。また、周辺でなくても通学路や駅までの主要な通り道などにゴミ屋敷があることを、不動産業者が “事前に知っていれば” やはり説明対象になるでしょう。

ところが、隣地などにゴミを集めている人が居たとしても、それが外見では分からないような場合には説明対象となりません。 「隣地の建物の室内にゴミが多い」 などということを説明したとすれば、人権侵害にもなりかねませんしね。ましてや 「隣の住人は変な人だから・・・」 なんてことは、明確な根拠や証拠、明白な危険性がないかぎり、説明することはできないでしょう。

しかし、実際に多いものと思われるケースで、トラブルへ発展する可能性があるとすれば、上記の 「説明義務があるケース」 と 「説明義務がないケース」 との中間に位置する、グレーゾーンのものでしょう。

隣地や極めて近い敷地における 「外見上で明らかなゴミ屋敷」 であれば説明義務があるとしても、ちょっと見えづらい裏手の敷地だったらどうなのか、あるいは、どの程度離れたら説明義務がないのか、さらにゴミ屋敷の程度もそれこそ千差万別でしょうしね。


イザというときの不動産業者の責任は?・・・次ページへ



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平野 雅之

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