住宅購入の費用・税金/確定申告・住宅ローン減税

住宅ローン控除を改めて確認しておこう!

住宅ローン控除の制度はほとんどの人にとって関心の高いものですが、その規定は意外と複雑になっています。住宅ローン控除の適用要件などを、改めてしっかりと確認しておきましょう。 (2013年改定版、初出:2005年10月)

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住宅ローンなどを利用して住宅を購入、新築または増改築工事をしたとき、一定の要件を満たせば入居した年から10年間にわたり、支払った所得税の還付(または支払うべき所得税の控除)を受けることができます。これがいわゆる「住宅ローン控除」で、住宅ローン減税、住宅借入金等特別控除などともいわれますが、正式な名称は「住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除」です。

「住宅ローン控除」の制度があること自体は多くの人がご存知でしょうが、その内容についてはよく分からなかったり、購入などをしようとする住宅が要件に当てはまるのかどうか、判断が難しかったりするケースもあるだろうと思います。

そこで今回は「住宅ローン控除」について、少し詳しくみていくことにします。これから住宅を購入する人も、すでに購入した人も改めて確認しておきましょう。

なお、平成26年4月に予定される消費増税と住宅ローン控除の拡充、および新たに開始される予定の「給付制度」を踏まえて、増税前と増税後の負担の変化を試算してみました。その結果は≪消費増税前か増税後か、住宅購入の試算≫をご覧ください。


住宅ローン控除の適用は、平成29年末までの入居者が対象

計算機
住宅ローン控除の規定は意外と複雑になっている!
住宅ローン控除の制度は、平成25年度の税制改正によって4年延長されることが決まりました。改正後の規定では、住宅の購入や新築、増改築などをして、平成29年12月31日までにその住宅へ入居(居住を開始)した人が対象となっています。さらに、消費税が平成26年4月に8%、平成27年10月に10%へ引き上げられるのを踏まえ、平成26年4月からは最大控除額の引き上げも行なわれます。

また、平成11年1月1日以降(平成13年~15年を除く)に居住を開始して、その住宅に現在も居住している人は、他の要件に合致していれば住宅ローン控除の適用期間がまだ継続中です。「申告を忘れていた!」という人はほとんどいないと思いますが、もし万一、これまで申告していなかった場合には、5年前まで遡って還付を受けることが可能です。ただし、計算方法や控除額は居住開始日が属する年によって異なる部分もありますので、住所地を管轄する税務署で確認してみてください。

居住開始日と控除適用期間

なお、各年の12月31日までに居住を開始しても、対象となる住宅ローンの借入れがなければ、その年は住宅ローン控除を受けることができません。たとえば、年末に「つなぎ融資」によって物件の引渡しを受けて入居したものの、正式な住宅ローンの借入れが年明けとなるようなケースでは、住宅ローン控除の対象となる「住宅ローンの年末残高」が存在しないことになります。このようなケースにおいて控除適用年の延長はありませんから、控除期間は実質9年間ということになってしまいます。


住宅ローン控除額は年によって大きく異なる

住宅ローン控除制度は、過去に何度も適用期間の延長や制度の見直しが繰り返されています。平成16年度の税制改正では、平成20年までの延長とともに、段階的に規模を縮小することとされました。ところが、平成21年度の税制改正では再び規模を拡大して平成25年まで延長、そのうえで同様に年々規模が縮小されています。そして、平成25年度の税制改正では4年間の延長とともに、消費増税に伴う規模の拡大が図られました。

居住開始年と控除率など

この表で平成21年以降は下段が「認定長期優良住宅」、平成24年以降は下段が「認定長期優良住宅」および「認定低炭素住宅」の場合です。また、平成26年4月以降に最大控除額が拡大されるのは、8%または10%の税率による消費税を負担したときです。平成26年4月以降の入居であっても特例措置により5%の消費税だった場合、あるいは中古住宅など消費税が課税されない物件を購入した場合には、平成25年と同じ控除内容が平成29年まで継続されます。

各年の最大控除額だけを見比べたとき、年によってずいぶんと違うイメージがあることでしょう。しかし、支払った所得税額(平成21年以降は住民税の一部を含む)以上に還付を受けられるわけではないことに留意しなければなりません。計算上の控除額よりも給与所得者などが天引きされた所得税などのほうが少なければ、住宅ローン控除により還付されるのはあくまでも少ないほうの金額にすぎません。

最大控除額を受けられるのは、控除期間の最終年まで控除対象限度額以上の住宅ローン年末残高があり、かつ、毎年の所得税額(および住民税の控除限度額の合計)がその年の最大控除額以上の人だけです。実際に個々のケースへ当てはめて試算をすると、居住開始年の違いによってそれほど大きな差が出ないことも多いものです。

なお、平成18年度税制改正による税源移譲に伴い、平成11年から平成18年までに入居して住宅ローン控除を受けている人で、所得税の控除額が減少する場合には、平成19年以降の影響額に対して住民税を調整する措置が講じられました。平成21年以降は、所得税から控除しきれない分について住民税から控除することのできる制度となっています。この住民税の控除上限額は、年額97,500円となっていますが、平成26年4月以降で増税後の消費税率が適用された場合には、これが年額136,500円に引き上げられます。


page1 ≪住宅ローン控除の概要≫
page2 ≪住宅ローン控除の適用要件 その1
page3 ≪住宅ローン控除の適用要件 その2
page4 ≪住宅ローン控除の確定申告手続き


更新日:2013年06月01日

(公開日:2005年10月12日)

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