平成19年度(2007年度)の税制改正法案が3月23日に可決・成立し、4月1日に施行されました。このうち住宅関連の改正点は、住宅ローン控除に関する特例の創設、バリアフリー改修促進税制の創設、従来からある特例の適用期限延長などとなっています。
住宅ローン控除に関する改正では、住宅の購入者自身に面倒な判断が求められる部分もでてくるため、内容をよく理解しておきたいところです。
それでは平成19年度税制改正のうち、「個人の住宅」に関連する主なポイントを整理しておくことにしましょう。
【平成19年度税制改正の流れ】
平成18年12月1日 税制改正に関する答申 (税制調査会)
平成18年12月14日 税制改正大綱を決定 (政府与党)
平成18年12月19日 税制改正大綱を決定 (財務省)
平成19年1月19日 税制改正要綱を閣議決定
平成19年2月2日 「所得税法等の一部を改正する法律案」 国会提出
平成19年3月23日 「所得税法等の一部を改正する法律」 可決・成立
平成19年3月30日 「所得税法等の一部を改正する法律」 公布
平成19年4月1日 「所得税法等の一部を改正する法律」 施行
(別段の定めがあるものを除く) |
住宅ローン控除は 「10年間と15年間」 の選択性に
「住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除 (住宅ローン控除) の控除額の特例」 が創設されました。ただし、これは
取得した住宅へ平成19年または平成20年に入居した人を対象とする特例措置です。
住宅ローン控除 現行と特例の相違点
| |
いずれかを選択 |
| 現 行 |
特 例 |
| 控除期間 |
10年間 |
15年間 |
| 控 除 率 |
1~6年目 1.0% |
1~10年目 0.6% |
| 7~10年目 0.5% |
11~15年目 0.4% |
住宅ローン
年末残高の
控除対象額 |
平成19年居住 2,500万円まで |
同 左
(変わらず) |
| 平成20年居住 2,000万円まで |
最高控除額
(合 計) |
平成19年居住 200万円 |
同 左
(変わらず) |
| 平成20年居住 160万円 |
「15年間」の選択肢が増えたといっても、これは今年からの税源移譲で中低所得者の所得税額が減少し、本来の住宅ローン控除額を受けることができない場合に備えた“救済措置”といった意味合いのものです。
たとえば、住宅ローンの年末残高が2,500万円以上で、従来の税制による所得税額が25万円(以上)だった場合、(平成19年の入居なら)住宅ローン控除により25万円の所得税が還付されることになります。ところが、税源移譲によって所得税額が16万円に減れば(そのぶん住民税は増えますが)、住宅ローンの残高は同じでも還付される所得税は16万円まで減ってしまう(今回の措置がない場合)わけです。
税源移譲による住宅ローン控除への影響をなるべく減らすために設けられたのが「15年間」の特例であり、平成19年と平成20年の入居者が特別に優遇されるのではありません。
逆に平成19年と平成20年の入居者は、現行の10年間と特例の15年間とでどちらが有利なのか、面倒な試算をしたうえで慎重に選ばなければなりませんね。当然ながら、将来的な自分の所得税額や住宅ローン残高が予測どおりになるとはかぎらないのですが・・・。

なお、平成11年から平成18年までに入居し、すでに住宅ローン控除の適用を受けている人は、税源移譲によって減少する所得税の還付額を申告することにより、平成20年度分以降の住民税(本来は住宅ローン控除の対象外)からその減少分を控除できることになっています。
住宅ローン控除について詳しくは≪
住宅ローン控除を改めて確認しておこう!≫をご参照ください。
page1 ≪住宅ローン控除の適用期間の改正≫
page2 ≪
住宅のバリアフリー改修促進税制の創設≫
page3 ≪
その他の改正、適用期限延長など≫