京都グルメ/京都のフレンチ

レストラン VITRA(京都・左京区)(2ページ目)

味、雰囲気、コストパフォーマンス、サービスの4拍子揃った「レストランVITRA(ビトラ)」。壮大で豪華絢爛な建物と、国内最高クラスともいえる創作料理の数々は、訪れる人に非日常的な一時を与えてくれるでしょう。

執筆者:麻生 玲央


多皿が生み出す魅惑の料理達

「レストラン VITRA」のシェフは和と洋の融合、つまり和食とフレンチによる創作料理で、京都らしい素晴らしいセンスの料理世界を描きだされます。

注)当記事は2007年に掲載された過去記事となります。最新の情報は公式サイト等でご確認ください。

今回は大きな窓からの景色を楽しむためにも、ランチコースを御紹介です。

1皿目
前菜(3品)。
前菜(3品)
前菜は3品仕様となっており、写真左下が稚鮎の唐揚げ、右下が小茄子の煮浸し 山鉾風、そして上がガスパチョという構成。

稚鮎の唐揚げは、小さいながらも鮎の滋味たっぷり。バジルと南瓜の多重奏が一層稚鮎を引き立てていて、夏のスタートにはピッタリなフレッシュ感溢れる仕上がり。小茄子のほうは京都らしく山鉾をイメージした遊び心ある一品。ガスパチョはトマトの清涼テイストにパプリカの風味がバランスよく主張し、夏に相応しい澄んだ味わい。シェフの創作センスと実力が垣間見ることのできる手間暇かけた見た目にも鮮やかな盛り合わせです。

2皿目
洋風茶碗蒸し。
洋風茶碗蒸し(スッポンのロワイヤル)
艶やかな皮目が目を惹く金目鯛、それに松茸(早松)を、スッポンのスープでロワイヤルにした贅沢の極みのような逸品! 松茸以外にもオクラ(タタキ)やジュンサイも入っており、スッポンの滋味と松茸の香りと共に食感までもが楽しめる内容になっています。2皿目にしてこれだけ高級食材に富んだ料理が出てきたことで、これから残りの8皿に対する期待が一気に膨らみます。

3皿目
鯛と無花果のハモンセラーノ巻き。
鯛と無花果のハモンセラーノ巻き
さばいたばかりの鯛を、無花果とハモンセラーノという最高の取り合わせと共にいただく一皿。鯛のプリッコリッとした鮮度抜群の食感が柔らかな無花果&ハモンセラーノのコンビにアクセントを与えて、噛む度にとろける甘味とまろやかな塩味が口いっぱいに拡がりをみせます。盛り付けもルッコラを大胆に使い、面白い仕上がりに。

4皿目
フォアグラ料理。
ペリゴール産フォワグラのソテーと冬瓜の煮浸し
サラダの次はペリゴール産フォアグラを使った一皿の登場。あっさりした繊細な冬瓜と濃厚でコクのあるフォアグラが予想以上の相性の良さで、これらを包み込むように纏わせてあるのが椎茸のピュレを使った和風あんかけ。素材同士の国境を越えた粋な取り合わせは、どれが主役というわけではなく、全ての食材がバランス良く一つの料理として上品に昇華されています。

5皿目
鱧と賀茂茄子、とり貝のベルモットソース。
鱧と賀茂茄子、とり貝のベルモットソース
この炙りの鱧の「ふわふわ」した雲のような食感がとても印象に残りましたね。これだけ軽く仕上げるだけでも相当の技術が必要なのに、その上で香りと味わいが強く感じられるというのは、もうホントに凄いの一言。和の料理人でもここまで鱧を活かしきれる人はそうはいないのではないでしょうか。

しかもこの鱧だけでも満足すぎるというのに、この鱧に「とり貝」と「賀茂茄子」、「ラタトゥイユ」が合わされていて、さらにはこれをソースベルモットで頂くという何とも贅沢な逸品となっています。バターベースのソースベルモットにはエストラゴンを散りばめるなどソース自体も奥深い仕上がりですし、京都の旬の食材をこの完成度で作り上げられるシェフの才気と実力には感服ものです。
次ページでは、極旨ステーキと驚きの御飯物を御紹介します
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