暮らしの歳時記/冬の行事・楽しみ方(12~2月)

節分の豆まきの由来と作法

節分の豆まきを我流でやっていませんか?正統派豆まきのしかた、食べる豆の数、鬼を追い払う理由のほか、なぜ炒り大豆?虎柄のふんどし?柊と鰯で鬼防止?など素朴な疑問もスッキリさせて…今年も福は内~!

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鬼は柊と鰯が大の苦手です(滋賀県の民芸品「大津絵」にみられる鬼のモチーフより)
節分といえば、豆まき!子供の頃から慣れ親しんでいるせいか、当たり前のようにやっている方が多いと思います。しかし、よく考えてみるとどうして?と思うことが少なくありません。そこで、主な疑問を解決し、正統派豆まきをマスターしてみましょう。

【 INDEX 】
1・どうして鬼のふんどしは虎柄なの?……豆まきに関するどうして?シリーズ 
2.豆はいくつ食べるの?……典型的な豆まきのしかた  


どうして豆まきをするの?

本来、節分とは季節の変わり目である「立春、立夏、立秋、立冬の前日」のことをいいますが、春を迎えるということは新年を迎えるにも等しいぐらい大切な節目だったため、室町時代あたりから節分といえば立春の前日だけをさすようになりました。

立春は二十四節気の最初の節気。二十四節気のことを知ると、節分の重要性がわかります。
意外と知らない二十四節気のいろは

また、季節の変わり目には邪気が入りやすいと考えられており、新しい年を迎える前に邪気を払って福を呼び込むために、宮中行事として追儺(ついな)という行事が行われるようになり(俗に鬼やらい厄払いとも呼ばれます)、その行事のひとつ豆打ちの名残りが豆まきというわけです。


どうして鬼をやっつけるの?どうして鬼はあんな格好なの?

「鬼」という字を「おに」と読みますが、「おに」という日本語は「陰(おん)」に由来します。「陰」とは目に見えない気、主として邪気のことをさし、それが「おに」なのです。また、隠れているこわいものとして「隠人(おんにん)」が変化したという説もあり、形の見えない災害、病、飢饉など、人間の想像力を超えた恐ろしい出来事は鬼の仕業と考えられていたのです。

つまり、新しい年(立春)を迎える前日(立春の前日・節分)に、鬼に豆をぶつけて邪気(おに)を払い、福を呼びこもうというわけです。

また、十二支の丑というのも陰陽でいうと陰になり、鬼が住むのは鬼門である丑寅の方角なので、鬼は牛(丑)の角と虎(寅)の牙を持ち、虎の皮のふんどしをしているのです。(※ヒョウ柄ではありませんからお間違えのないように)


どうして大豆なの?

大豆は五穀のひとつで穀霊が宿るとされており、米に次いで神事に用いられてきました。米よりも粒が大きく、穀霊で悪霊を祓うのに最適であることや、魔の目(魔目=まめ)に豆をぶつけて魔を滅する(魔滅=まめ)にも通じます。また、昔々、京都鞍馬山に鬼が出たとき、毘沙門天のお告げによって大豆を鬼の目に投げつけて退治したという話もあります。

ただし、豆まきに用いられる豆は炒り豆でなくてはいけません。これは、生の豆を使って拾い忘れたものから芽が出てしまうと縁起が悪いとされているからで、「炒る」が「射る」にも通じます。つまり、「魔目」を「射る」ことで「魔滅」となるわけです。大概、節分用に市販されている大豆は炒ってありますが、一応ご注意ください。


どうして鰯や柊も関係するの?

柊に鰯の頭を刺した「焼嗅」。こんな情景も珍しくなりました。
昔から臭いのきついものや尖ったものを厄払いに用います。そこで、鬼の嫌いなものは「臭い鰯(いわし)の頭」と「痛い柊(ひいらぎ)のトゲ」とされ、鰯の頭を焼いて柊の枝に刺し、それを家の戸口に置いて鬼の侵入を防ぐ焼嗅(やいかがし)という風習がうまれました。また、鰯を戸口で焼いて臭いをかがせることを焼嗅と呼んだり、鰯の頭を柊の枝に刺したものを柊鰯鰯柊と呼ぶこともあります。

最近は焼嗅を玄関先に取りつけるお宅も少なくなりましたが、家の中に飾る方は多いです。また、節分に鰯料理を食べる方も多く、住環境の変化とともに取り入れ方も変わりつつあるようです。

【ちょっぴり雑学】  「鰯の頭も信心から」
鰯の頭のようなつまらないものでも、信仰すれば非常に尊いものに思えることから、信仰心の不思議さを例えたことわざ。皮肉の意味で使われることが多いようです。

ところで、豆まきってどうやりますか?各家庭で微妙に違う豆まきルール。典型的なやり方と比較してみてください >>>

更新日:2013年08月15日

(公開日:2006年01月24日)

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