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MGS4が発売されてPS3はどうなった?(2ページ目)

初週約47万本の好スタートを切ったMGS4。PS3におけるキラータイトルの役割は果たせたのでしょうか? そして、切り札をきったPS3の今後の展開はどうなるのでしょうか?

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

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キラータイトルに求められるのはイノベーション

MGS4の図
本格始動。MGS4のCMで流れたキャッチコピーの1つです。しかし、本格始動してどうなるのか、ユーザーに何を提供してくれるのか、そこの部分が分かりにくかったようにも思います。
そもそもMGSシリーズが新しいユーザーを獲得できるようなタイトルではなく、コアなファンによって支えられるシリーズなのでは? という議論はあります。ですが今回はあえて、キラータイトルとしての役割を果たせたのか、という点に焦点を当てたいと思います。キーワードは、イノベーションという言葉。

ニンテンドーDS(以下DS)やWiiはゲーム業界にイノベーションを起こした、と評価されることが良くあります。イノベーションというのは、改革だとか、革新などと訳されたりしますが、今までの枠組みを壊して新しい価値が生まれることなどを指します。PS3は最先端の技術を使ったコンシューマーゲーム機であり、MGS4は現時点で出来うる限りその性能を引き出した次世代のゲームであるはずです。専門の知識が無い人でも、プレイをしていない人でも、その映像を見ただけで、何やら凄いことは分かるでしょう。では、イノベーションは起きていたのでしょうか?

今までPS3を買わなかった人がPS3を買うようになる新しいエンターテイメントとは何なのか? CMや雑誌などで見せつけた精細で迫力のあるグラフィックは説得力を持って訴えかけていたのか? ユーザーはPS3とMGS4を買うことによって新しいゲームライフを送れるイメージが持てたのか? つまり、PS3とMGS4によってゲームの世界にイノベーションが起きて、今までの枠組みにない新しい価値が生まれたと消費者が感じたかどうか。新しい価値を感じれば買う人も増えるかもしれません。そうでなければ、やはりターゲットは従来のファンのみの範囲になってしまうでしょう。

ハードの存在価値をつくりあげたゲーム達

初代ポケモンの図
ケーブルを繋いで、友達からポケモンを貰う、今までのゲームにはなかった光景が子供達の間に広がりました
ではどんなコンテンツであればイノベーションが起きたと言えるのでしょうか? 単純に映像美が決定的な価値を作り上げることもあります。初代Playstationにおいて、ファイナルファンタジー7は当時使われ始めた3DCGの表現を徹底的に作りこんで世の中をあっと言わせました。

友達と持ち寄って通信対戦やデータの交換をして遊ぶというスタイルをゲームボーイに持ち込んだポケモン。ゲームの性能を利用して家電としての役割も提案したPS2におけるDVD。脳を鍛える大人のDSトレーニングはそれまでゲームをしなかった高齢層にアクセスしました。コントローラーのボタンを押して遊ぶという枠組みを壊して、誰でも直感的に遊べるゲームを提案したWiiスポーツはまさしくイノベーションと呼べるものです。

DSの後塵を拝していたPSPに光を与えたタイトルは、ご存知の通りモンスターハンターポータブル(以下モンハンP)シリーズです。モンハンPは、PS2に近い性能でありながら、携帯機であるというPSPの立ち位置を最大限に生かすゲームを提案ました。いずれのコンテンツもハードの存在価値を決定付ける役割を果たしています。そう考えてみると、PS3にとってのキラーコンテンツとはなんなのか、もう一度見直す必要があるのではないでしょうか?

コンテンツひとつで、ハードが魅力をおびることもあるのがゲームの世界です。PS3はキラーコンテンツを作り出すことができるのでしょうか?
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