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飛びすぎるようになったPWの対処法(2ページ目)

最近、巷のゴルフショップでよく聞かれる質問「このアイアンのPW、ロフト何度?」。ストロングロフト化が極限まで進み、飛びすぎるようになったPW。その対策を考えます。

児山 和弘

執筆者:児山 和弘

ゴルフガイド

進むストロングロフト。見過ごせないポイントも

昔の5番アイアンが、今の6番という事も…
PWのロフト角は、アイアンの各モデルによって異なります。多くの場合、上級者・ハードヒッター向けのアイアンはロフト角が大きく、一般的なゴルファー向けのアイアンはロフト角を小さくし、飛距離性能を高めています。しかし、程度の差こそあれ、あらゆるゴルファー向けのアイアンについて、ストロングロフト化が進んでいると言えます。

ストロングロフトを求める心理は、理解できるものです。アイアンは短い番手のほうが、簡単だとされています。一概にそう断定することはできませんが、150ヤードを越える距離を男子プロゴルファーのように8番や9番のショートアイアンで打つことが出来れば、それだけグリーンをとらえられそうな気がします。

同じ距離を打つのに自分は6番アイアンを持っているのに、同伴プレーヤーが8番アイアンを持っているとそれだけで力み、プレッシャーになってしまいそう。アイアンは打つ距離がはっきりしているだけに、余計に自分の飛距離が物足りなくなるかもしれません。アイアンを新しくしたら距離が伸びて一番手短いクラブで打てるようになった、となれば高額なアイアンを買い換える価値もありそうな気がします。

ストロングロフト化によって、アイアンの飛距離が伸びれば、それはゴルファーにとっても喜ばしいことですが、2点ほど看過できない問題があります。

1点目は、ストロングロフト化で飛距離がアップしているのは、主にショートアイアンだということ。前述の例だと、PWのロフト角は以前に比べて6度もロフト角が少なくなっていますが、3番、4番アイアンといったロングアイアンは、2度程度しかロフト角は変わっていません。打ちこなすことが技術的に難しいロングアイアンでは、過度のストロングロフト化は飛距離アップどころか、ボールが上がりきらず飛距離を大幅ロスしてしまうためです。

しかし、4度、ないし3度刻みでロフト角をピッチさせることが、約10ヤード刻みの距離の打ち分けに有効であることは、これまでのゴルフクラブの歴史が経験的に証明しています(長さは半インチ刻み)。現在のようないびつなロフト角設定では、5番アイアンから上の番手で正確に10ヤード以上の距離差を出すことは至難の技となります。その結果、現在のアイアンでは、そもそも3番アイアン、4番アイアン自体がセットに入らずユーティリティーやショートウッドがそれに変わることになりました。

現在は、3、4番のロングアイアンを別売りにしているアイアンがほとんどですが、近い将来打ちこなすことのできないロングアイアンは別売りでも買うことが出来ず、専用のユーティリティー形状の番手がそれに変わるのではないかとガイドは予測しています。アイアンは、5番か6番からというのが一般的なゴルファーの主流となるでしょう。

>>次は、ストロングロフトのもう一つの問題点>>
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