DTM・デジタルレコーディング/シンセサイザー活用ノウハウ

DX7を再現するフリーウェア、HexterVSTi

二十数年前、デジタルシンセ初期の名機といえば、なんといってもYAMAHAのDX7でしょう。NativeInstrumentsからはFM7というエミュレータが発売されていますが、オープンソースのフリーウェアも登場しました。

執筆者:藤本 健

更新日:2005年11月09日

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DTM(デスクトップ・ミュージック)という言葉が生まれてから20年以上が経ちました。それ以前からずっとこの分野を追ってきましたが、技術の進歩に伴いPCでできる音楽制作の幅はどんどん広がってきています。その長い経験と技術知識を元に、DTM・デジタルレコーディングのノウハウや情報を分かりやすくお伝えしていきます。

オリジナルを忠実に再現したFM7


FM7
NativeInstrumentsがDX7を忠実に再現したソフトシンセ、FM7
現在でもそのDX7またはその後継機であるDX7IIの中古品は、中古市場でそこそこの価格で取引されていますが、NativeInstrumentsでは、そのエミュレータであるFX7というソフトをいち早くリリースし、普及しました。

デザイン的にも、そして音的にも、オリジナルにかなり忠実に再現したこともあって、実物の中古取引価格が下がったともいわれていますが、確かによくできたソフトです。WindowsおよびMacのスタンドアロン環境で動作するほか、WindowsのVSTiにDXi、MacのAudioUnitsにRTASとさまざまなプラットフォームのプラグインとしても動作するため、多くのユーザーが利用しています。国内でもミディアが47,000円程度で販売しているというものです。


オープンソースのフリーウェア、Hexter VSTi


Hexter VSTi
オープンソースのフリーウェアとして誕生したDX7のエミュレータ、Hexter VSTi
しかし、ここに来てFM7とは別のDX7エミュレータが登場してきました。それはCuteVST Projectというところで作られたオープンソースのフリーウェア、Hexter VSTiというソフトです。

オープンソースということからもわかるように、有志が集まって開発したソフトであり、Linuxで普及しているLADSPA/DSSI用に作られたSean Bolton's Hexter DSSI synthというエンジンがここに使われています。

現時点においてはFM7のように多くのプラットフォームで動くものではなく、Windows上のVSTiに限定はされるものの、とにかくタダで使えてしまうというのが最大の魅力です。


UIはイマイチだが、DX7の音は再現できる


起動してみるとわかりますが、ユーザーインターフェイスのデザインはイマイチ。はっきりいってFM7のかっこよさには到底およびませんし、このデザインからはDX7という雰囲気は感じません。

Hexter VSTi
DX7のプリセットサウンドも用意されているので、すぐにDX7の音を楽しむことができる
しかし、これはまさにDX7のエミュレータであり、DX7と同様に6つのオペレータを持ったFM音源です。そして、単に音源を再現したというだけでなく、DX7の音色データもあらかじめ備えているため、起動すれば、すぐにDX7のエレピやシンセベースの音を楽しむことができるようになっています。

実際、音を出してみると、明らかにあのDX7のFMサウンドです。今回、本物のDX7やFM7と音の比較をしたわけではありませんが、なんとなくあのキラキラさに欠けるというような気もしましたが、フリーウェアでこれだけの音が出ていれば十分ではないでしょうか?

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