子供の病気/麻疹(はしか)

10代に麻疹が流行している2つの理由(2ページ目)

麻疹の流行はまだまだ広がりを見せています。流行の範囲は関東だけにとどまらず、休校になる学校も各地で増えています。この流行のキーワード「ブースター効果」、「未接種の世代」を解説します。

執筆者:長尾 大志

免疫の「ブースター効果」

ワクチンの効果は、一生続きません
ワクチンの効果は、一生続きません
麻疹(はしか)の知識と対処法」でも書いたように、ワクチンを受ければ体内で麻疹に対する免疫(麻疹抗体)ができあがり、少なくとも幼児期の間はほぼ麻疹にはかからないと言われています。麻疹抗体ができている間に麻疹の患者に接触すると麻疹ウイルスが体内に入り、身体が麻疹のウイルスのことを思い出すため、消えかけていた麻疹抗体がよみがえります。このように麻疹ウイルスにふれることで麻疹の免疫が復活することを、ブースター効果といいます。

ところがワクチン接種を受けてから十数年まったく麻疹のウイルスに接触することがないと、身体が麻疹のことを忘れてしまい、麻疹抗体が消えてしまうのです。

実際に麻疹にかかったときには最初から麻疹の免疫は強くできあがり、なかなか消えていきませんが、ワクチン接種でできた麻疹の免疫はそれに比べると弱く、消えやすいといわれています。およそ10年経つと弱くなると考えられているので、子供の場合、1歳時と小学校就学前の2回、ワクチンの定期接種を受けて免疫をしっかり付けることが望ましいのです。

今の10代の子供たちは、ワクチンのおかげで麻疹の流行をほとんど経験していない世代。そのため、小さい頃にワクチン接種をしていてもすでに10年以上経過していて、麻疹抗体が消えてしまっている子供も少なくないようです。麻疹抗体が消えていると麻疹にかかってしまうこともあるので、今回の流行を受け、患者さんが発生した高校や大学では生徒や学生にワクチンを接種したところもあるそうです。

>>「未接種の世代」とは?次ページで>>
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