妊娠の基礎知識/高齢出産

高齢出産・ワーキングマザーを選んだ訳(3ページ目)

今回は高齢出産後も働き続ける女性にインタビューを試みました。35歳まで仕事に邁進し、管理職に。その後出産・子育てをされて職場復帰されたA子さんのお話をご紹介します。

大葉 ナナコ

執筆者:大葉 ナナコ

妊娠・出産ガイド

出産・子育てで視野が広がった

出産・子育てで視野が広がった
子育てと仕事のワークライフバランスが整ってきた
こうして、38歳で妊娠・出産。産休を3ヶ月、育児休暇を1年取得し、現場復帰をする段取りとなりました。

「産まれてきた子どもは、こんなにかわいいんだ!と、心から幸せを感じました。一方で、ずっと仕事に打ち込んできた私にとっては、仕事を辞めるという選択肢は考えられませんでした。1年間の育児休暇は、素晴らしい期間で、大きな人生経験でしたが、正直に言えば子育てだけでは煮詰まってしまいそうな自分も居ました。しかし、これも“子どもは思い通りにはならない”ということを経験して、大きな学びになったと思います」

また、保育園で知り合う他の保護者との交流が、自分自身の幅を広げてくれたといいます。

「学校を卒業してからは、仕事関連での友人たちが主だったのですが、子どもを通して知り合う方々とは、お互い悩みのポイントも近いせいか、ちょっと気が合う人とは、一足飛びに親しくなれました。いわゆる保育園ママは、皆仕事を持っていますので、同じ働く女性としての気持ちも分かち合えました。また、卒業後、ずっと一つの会社に居た私にとっては、異業種の方々との話が新鮮でした。自分が社会に送り出している商品やサービスを使うエンドユーザーの生活視点というものも改めて持つことができました。それは仕事の上でも大きなメリットでした。子どもとの生活、産後の交友関係が、私自身の視野を広げてくれましたと感じています」

現在は、職場でも昇進し、子育てと仕事のワークライフバランスが整ってきたというA子さん。女性の後輩からは「いつ産めばいいのでしょうね」という相談を受けることもあります。

「20歳代のうちに出産してよかったという方もいるでしょう。それは本当に人それぞれ。私の場合は、職場復帰後の働き方も、管理職になっていたからこそ、融通が利いた部分もあります。高齢出産という年齢になってからがベストだったのだと思います。」

落ち着きと余裕を感じさせるA子さん。仕事を任されたら精一杯取り組み、子どもが欲しいということが頭に浮かんだら、ライフスタイルを少しずつ見直してみる。流れに抗わず「自分の産みどきはこのときだった」と思える女性。高齢出産をした女性の中には、こうした方々がたくさんいらっしゃることを、これからもお伝えしていきたいと思います。



【関連リンク】
働き続けるために超える壁 産後気持ちよく働くための5か条 産後からの起業を目指す女性たち
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※妊娠中の症状には個人差があります。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。体の不調を感じた場合は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます