大学卒:学術研究、専門・技術サービスがトップで24万円
平成23年初任給の調査結果(単位:千円)
平成23年の初任給を業種別、学歴(大学院、大学)別にまとめたもの。大学卒と大学院卒の違いを見ると、業種によってばらつきがあるのがわかる
(出典:厚生労働省 平成23年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況)
上の表は、厚生労働省が調査した初任給のデータのうち、業種別、学歴(大学院、大学)別に表にしたものです。
大学卒業の初任給は、平均で202,000円です。前のページの調査結果は労務行政研究所の調査で、大卒で204,782円でした。こちらは、厚生労働省が調査したもの。調査対象が広がり、結果にも少し差がでているようです。
大学卒業の中で、初任給が一番高いのが学術研究、専門・技術サービス業の240,900円。ついで、情報通信業の224,200円。20万円を超えているのは、その他に生活関連サービス、娯楽業になります。
一方、初任給が安いのが宿泊、飲食サービス業の190,900円。続いて、医療・福祉の194,100円、金融、保険業の194,200円と続きます。金融、保険業は初任給は低く設定されているものの、昇給率が高い業界です。
大学院卒:情報通信で25万超
大学院修士課程卒では、平均でも234,500円となっており、大学卒の平均より約3万円アップしています。業種別に見てみると、一番高いのが情報通信の253,000円、ついで学術研究、専門・技術サービス業の251,900円。情報通信、学術研究、専門・技術サービス業は大卒、大学院卒でも高水準なのがわかります。
ほとんどの業種で大学院卒で学卒より1割アップ
次に、初任給の大学卒と大学院卒との違いをみてみましょう。大学卒の初任給を100としたときの大学院卒の初任給を比べてみます。ほとんどの業種が110を超えており、1割ほどアップしていることがわかります。中でも教育、学習支援、卸売、小売業は118を超えています。約1.8割も初任給がアップしているということですね。修士課程の2年間で 1.8割アップは、修士卒が有利なのではないでしょうか。
業種によってもかなり違う初任給でしたが、男女の差はどうでしょうか? 次のページで詳しくご紹介します。