住宅ローンの借入/住宅ローンの基礎を学ぼう

住宅ローンを借りる際に聞く団体信用生命保険とは?

住宅ローンを組むと、ほどんどの場合、同時に生命保険に入っていることをご存知でしたか?住宅ローン利用にあたって避けては通れない生命保険制度のお話。今回は団体信用生命保険(団信)についてお話しましょう。

高田 晶子

執筆者:高田 晶子

住宅ローンガイド

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団体信用生命保険とは?

団体信用生命保険は、大きな安心になります。内容をよく確認しておきましょう。

団体信用生命保険は、大きな安心になります。内容をよく確認しておきましょう。

住宅ローンは借入額が高額のため、通常長期返済は長期にわたります。そのため、返済期間中に、万が一ということがないわけではありません。そんなときのために、住宅ローンに付随する生命保険について知っておくといいでしょう。

団体信用生命保険(通称「団信」と言われています)は、住宅ローンの返済途中で死亡、高度障害になった場合に、本人に代わって生命保険会社が住宅ローン残高を支払うというものです。

もし団信に加入していない場合に一家の大黒柱に万が一のことが起こったら、残された家族が住宅ローンを返済し続けなくてはなりません。他の生命保険との兼ね合いもありますが、マイホームに安心して住み続けるために、団信はとても重要なものとなります。

民間金融機関は、団信加入が条件

民間金融機関の多くは、この団信の加入を住宅ローン借入れの条件としています。この場合には、保険料は金利に含まれており、別途に保険料支払いは発生しません。ただし、健康状態が良好で、生命保険に加入できる状態ではないと住宅ローンも借入れできないということ。当初借入時のみならず、借換えの際も同様となるので、健康でいることは、より良い住宅ローンを借入れするためにも必要なことなのです。

なお、健康上の理由で通常の団信に加入できない場合には、生命保険の引受け基準が拡大された「ワイド団信」だと加入できる場合もあります。ワイド団信付きの住宅ローンはメガバンクをはじめ多くの金融機関で取り扱いがあります。金利が0.2~0.3%程度高くなりますが、住宅ローンを安心して借入れする手段としては有効です。

【参考記事】ワイド団信のチェックポイントと比較

一部の民間金融機関とフラット35では、団体信用生命保険への加入が任意となっています。フラット35を借入れし、団信に加入する場合には、特約料(保険料)を住宅ローンの返済額とは別に年に一度支払います。特約料は残高によって決まり、1,000万円あたり年間36,000円の割合で計算されます。

また、夫婦が連帯債務者になっている場合には、二人で加入できる「デュエット」があります。夫婦のどちらか一方の加入者が死亡または高度障害状態になった場合には、住宅の持分や返済額等にかかわらず、残債務が全額弁済されるというものです。

三大疾病や七大疾病などの保障もある

最近は、通常の団信の保障に加えて、三大疾病保障付き、七大疾病保障付きなど、特約付きの団信も数多く出ています。例えば、三大疾病保障は、「がん」「脳卒中」「急性心筋梗塞」についての保障になります。ただし、所定の状態になったらすぐに保険金が支払われ、住宅ローンの残高が清算されるもの、一定期間は毎月の支払額が支払われ、その状態が続いた場合にローン残高が清算されるものなど、支払われ方が異なるので確認しましょう。

保険料についても、保険料は銀行負担のもの、金利0.3%程度の上乗せのもの、月額で支払うものなど、金融機関によって異なります。

不測の事態が起こったら・・・

もし、本人が死亡してしまった場合、ご家族の方は直ちに住宅ローンを借入れている銀行に連絡してください。連絡が遅れてしまうと、返済が滞納している時などは一部の利息が支払われない場合もありますので注意しましょう。

また本人が高度障害になってしまった場合には、生命保険会社が病院に確認をしますが、正当な理由がないのに回答を拒んでしまうと、確認が終わるまで保険金の支払いはされません。

生命保険に余分に加入していませんか?

民間の住宅ローンですと、通常は保険料がローン金利に含まれている場合がほとんどです。そのため、利用される皆さんは自分が生命保険に加入していることを意識していないケースが多いのですが、もし既に保険に加入していて、その中に住宅資金の保障額も含まれているのであれば、それは重複加入。住宅ローンを利用するときには、既に加入している保険の見直しも併せて行いましょう。

減額した分の保険料を住宅ローンの繰上返済の資金に充てたり、長期療養等で返済ができなくなるリスクに備えて長期所得補償保険などの損害保険に加入するなど、効率の良い運用プランに組み替えるのも賢いやり方です。

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