あべ かずほ
薬学博士・大学薬学部教授。脳科学と薬理学を専門とする研究者
東京大学薬学部卒業、同大学院薬学系研究科修士課程修了。東京大学薬学部助手、米国ソーク研究所博士研究員、星薬科大学講師を経て、武蔵野大学薬学部教授。薬学博士。専門は脳科学と医薬。
カレーは認知症予防に効果的?科学的根拠があるとは言えないワケ
【脳科学者が解説】「カレーは認知症予防に効果的」というのは本当でしょうか? スパイスのターメリック(ウコン)の成分・クルクミンがアルツハイマー病で起こる脳の病変を防ぐといった話や、カレーを食べている人の方が認知機能が高いという疫学データが科学的根拠として挙げられることもあります。しかしこれらの説には、実は注意が必要です。わかりやすく解説します。
お酒を飲むと物忘れがひどくなるのはなぜ?アルコールに弱い前頭前野
【薬学博士・脳科学者が解説】物忘れは年を取るほど日常的に起こりやすくなりますが、若い人であっても、お酒を飲むとひどくなります。ついさっき話したことや、していたことをまったく覚えていないのはなぜでしょうか? これはワーキング・メモリーを担う前頭前野が、脳の中でも最もアルコ―ルに弱い部分だからです。わかりやすく解説します。
長期記憶・短期記憶とは違う「作業記憶」とは…家事や仕事にも不可欠な役割
【脳科学者が解説】記憶には種類があり、「短期記憶」「長期記憶」はそれぞれ性質が違います。そして料理や掃除などの家事、仕事をテキパキとこなすときに欠かせない「作業記憶」は、このどちらにも当てはまらない記憶です。英語で「ワーキング・メモリー」と言われる作業記憶とは何か、その定義、役割についてわかりやすく解説します。
相関関係はあるが因果関係はない?食と健康に関するデータの考え方
【薬学博士・大学教授が解説】データの読み方は単純なものではなく、「相関関係はあるが、因果関係はない」ことも珍しくありません。ある地域の結婚率と溺死率など、全く関係のない事柄が偶然に関連するケースもあります。疫学調査による「〇〇を食べると××にいい」といった情報をどう判断するべきか、わかりやすく解説します。
旅行は認知症予防にも効果的!タクシー運転手の脳の調査から言えること
【脳科学者が解説】認知症予防の方法として、様々なことが言われていますが、脳科学の見地から言える正しく効果的な予防法は「海馬を使う暮らし」をすることです。そしてベテランのタクシー運転手の海馬は発達しているという調査結果があります。楽しく旅行、散歩をするだけで、認知症予防に役立つと言えるのはなぜか、わかりやすくご紹介します。
お酒でストレス発散は危険!愚痴をいう習慣は逆効果、依存症になることも
【脳科学者が解説】ストレス発散のためにお酒を飲み、愚痴をこぼすのが習慣化していませんか? 実はこの方法はストレス解消にならず、逆にストレスの原因になったり、脳が蝕まれて依存症になったりするリスクがあります。危険度セルフチェックもあわせてご紹介します。
「アルカリ性の食品は健康にいい」説、実は科学的根拠なし
【大学教授が解説】「酸性食品は体に悪い」「アルカリ性食品は体によい」といった話を聞くことがあります。しかし各食品の一覧表とされるものにも分類にバラつきが見られますし、そもそもこの説には科学的根拠がありません。なぜこの説が広まったのか、本当に健康な食生活のポイントとは何かを、わかりやすく解説します。
オキシコンチンとは…鎮痛剤がアメリカの深刻なオピオイド危機を招いた背景
【薬物依存症の専門家が解説】オキシコンチンとは、オキシコドンを主成分とする鎮痛薬で、効果が長時間続く「徐放剤」です。モルヒネとの違いはほぼなく、現在のアメリカの深刻なオピオイド危機を招いた薬とも言えます。大手製薬会社が経営破綻し、関与した医療者は訴追される問題となるほど、被害が拡大した経緯をご紹介します。
お酒で冷え対策は逆効果!アルコールに体を温める効果はない?
【大学教授が解説】冷え対策のお酒や、冬の熱燗で体を温めるのは、実は逆効果です。極寒の地でウイスキーやウォッカなどの強いアルコールを飲んで助かる、というのは、あくまでもフィクションなのです。お酒で体温は上がるのか、体が温まった感じがしたり、顔が赤くなったりするのはなぜなのか、わかりやすく解説します。
やりすぎは逆効果!「適度な運動」が認知症予防に効果的なワケ
【脳科学者が解説】認知症予防に運動が効果的ということはよく知られていますが、適度な運動習慣はなぜ脳の健康維持にいいのでしょうか? また、運動のし過ぎによるストレスは逆効果になることもあります。運動が効果的な理由と、運動量の目安についてご紹介します。
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