鍼灸マッサージ師 / 不妊鍼灸　ガイド 徐 大兼

不妊治療を受けるカップルは年々増えています。それに伴い、不妊治療を専門とするクリニックも増えてます。残念ながら、西洋医学には限界があり、日本の生殖医療の生産率（治療を受けて出産までの到達率）は１回の採卵あたり8－9％前後と世界的にみても最低水準にあります（日本産婦人科学会2015年発表データ）。よって、ここ数年、不妊治療を何度受けてもなかなか妊娠・出産に至らないケースが激増しています。

そんな人たちの受け皿として、また、少しでも妊娠率を上げるため、鍼灸を含めた代替・補完医療を取り入れる人が増えてきました。最近では、不妊専門クリニックにおいても気功、鍼灸、骨盤体操など、様々な代替・補完医療を取り入れる施設もでてきました。

高度生殖医療（ＡＲＴ）の妊娠率・出産率はここ数年伸び悩んでいます。もはや、科学の領域のみに留まっていては未来が見えない状態なのです。今後、鍼灸は生殖医療において、益々大きな役割と可能性を秘めた医療として注目されることでしょう。

私は全国各地で鍼灸師や医療機関に向けて、不妊鍼灸の啓蒙活動を行ってきました。その知識・経験を鍼灸師だけではなく、不妊治療で苦しんでいる人・悩んでいる人々に提供していきたいと思います。